M93
(とも座の散開星団)
解説
全天一の明るさを誇る恒星であるおおいぬ座α星(シリウス)から東にのばした線と、こいぬ座α星(プロキオン)から南にのばした線が交わるあたりに、明るい散開星団M46、M47がありますが、さらに南に視野を下げると、小さいものの明るい散開星団M93にぶつかります。星数は約80個で、散開星団としてはやや密集した印象を受けます。
見つけ方
M46、M47から南に視野を下げていくと約9°南に見つかります。とも座の3等星のξ星とρ星、4等星の11番星は二等辺三角形を作っていますが、ξ星からおおいぬ座α星(シリウス)の方向(北西)1.5°の位置となります。とも座ξ星(3.3等)からは4.7m西、1°0′北です。 明るいのでファインダーでも星雲状に見え、位置がわかります。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では、明るい光芒をバックに星が3個ほど観察できます。全体の形は三角形なので、一見すると短い尾のある彗星のような感じに見えます。さらに口径の大きい双眼鏡では見える星の数が多くなります。明るいので、空の条件が良ければ目の良い人なら肉眼でも存在がわかるでしょう。
10cm
40倍程度で、明るい星が20個以上あり、その間に微光星が散りばめられているようすがよく観察できますが、空の状態が良くないと、背景は星雲状になってしまいます。全体の形は三角形ですが、羽を広げたチョウのように見立てる人もいるようです。比較的密な散開星団なので、倍率を高くしても楽しめます。
20cm
さらに微光星まで見えるようになりますので、視野がにぎやかになり美しい眺めです。