M97
(おおぐま座の惑星状星雲:ふくろう星雲)
解説
おおぐま座の北斗七星の近くにあります。丸い光芒の中に目玉のような2つの暗部があり、大口径望遠鏡ではふくろうの顔のように見えることから、ロス卿によって愛称が付けられた惑星状星雲です。M108(銀河)とわずか45′しか離れていないので、低倍率では同一の視野で観察できます。
見つけ方
北斗七星のひしゃくの底にあたる、おおぐま座β星とγ星の間で、β星から4分の1ほどのところに位置しています。β星(2.3等)から13.0m東、1°22′南です。
双眼鏡
ひじょうに淡いため、空が良くないと双眼鏡では見えません。7×50より大きい10×70の双眼鏡を三脚に固定して慎重に観察すると、やや明るい星をはさんで、M97の淡く小さな丸い光芒とM108の細長い光芒を確認できます。
10cm
40倍程度で、丸い光斑の中に濃淡があることがわかります。しかし、この口径ではふくろうの顔のイメージはわかりません。空の条件が良くないと存在すらわからないことがあります。光害の影響のない場所で、できるだけ高度が高い時を選んで観望したいものです。星雲の北東に接するように11等級の恒星があって目立ちます。
20cm
空の条件さえ良ければ、80倍くらいに拡大してもあまり薄れず、丸い大きな光芒の中に暗い目の部分が2つならんで開いたふくろうの顔のイメージがどうにかわかります。
30cm
ふくろうの顔のイメージがよりはっきりとわかるようになり、中心星も見えるようになります。