「はやぶさ2」が地球スイングバイ

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小惑星探査機「はやぶさ2」が今夕、地球スイングバイを実施した。

【2015年12月3日 JAXA

小惑星探査機「はやぶさ2」が12月3日(木)の夕方から夜にかけて、地球の重力を利用した軌道変更「スイングバイ」を実施した。「はやぶさ2」は日本時間19時8分7秒ごろに地球に最接近し、ハワイ付近の上空3090kmを通過した。

NASA深宇宙ネットワーク局の支援を受けた探査機運用により、地球最接近後の「はやぶさ2」の状態は正常であることが確認されている。

プロジェクトチームでは地球スイングバイ後の「はやぶさ2」の軌道の計測と計算を行っており、探査機が目標とする軌道に入れたかどうかの確認には1週間程度かかる見込みとのことだ。

スイングバイ直前に「はやぶさ2」が撮影した地球
スイングバイ直前に「はやぶさ2」が広角の光学航法カメラ(ONC-W2)で撮影した地球。(左から右へ)撮像時刻(日本時間)とおよその地球からの距離は、09:00(20万km)、12:00(15万km)、14:30(10万km)、16:00(7万2000km)、16:45(5万7000km)、17:45(3万6000km)(提供:JAXA)


日本国内での地上からの観測では、「はやぶさ2」は北から北東の星々の間を通り過ぎていくように見えた。18時45分ごろに北極星付近を通過してから18時56分ごろに地球の影に入るまでの前後、各地の天文台や熱心な天文ファンによって、その光跡がとらえられている。

神奈川県藤沢市で撮影された「はやぶさ2」の光跡(yasu9999さん撮影)
神奈川県藤沢市で撮影された「はやぶさ2」の光跡(yasu9999さん撮影)。クリックで投稿画像ギャラリーの「はやぶさ2」特集ページへ

東京から見た「はやぶさ2」の経路
ステラナビゲータの「はやぶさ2・シミュレーションパック」で経路を表示。「はやぶさ2」の位置を正確に表示し、撮影のシミュレーションに大活躍した

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