フィラエ分離成功 史上初彗星着陸の報は深夜1時ごろ

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12日17時半ごろ(日本時間)、欧州の探査機「ロゼッタ」が着陸機「フィラエ」をチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の地表に向けて投下した。着陸成功の報が地球へ届くのは13日1時ごろの予定だ。

【2014年11月12日 ESA

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の探査機「ロゼッタ」が重さ100kgの子機「フィラエ」を搭載して長旅に出発したのは、今から約10年前の2004年3月のこと。ロゼッタは2011年6月からは冬眠モードに入り、 今年1月に復帰。そして8月6日に、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)に到着。彗星に接近しながら、彗星ジェットの迫力ある画像を撮るなどして詳細な地形の観測を行ってきた。

そして、いよいよ史上初となる彗星への着陸という大きな挑戦の時がやってきた。今日12日17時35分(日本時間、以下同)にロゼッタからのフィラエ切り離しが実施され、投下は成功した。彗星地表へと向かうフィラエからの最初の信号は、ロゼッタ経由で約2時間以内に送信されてくる見込みだ。

公募によって命名された着陸ポイント「アギルキア(Agilkia)」にフィラエがタッチダウンするのは、約7時間後だ。フィラエは、彗星の表面でのリバウンドを防ぐため噴射をしながらソフトランディングするように設計されているのだが、事前のチェックでその噴射が機能しないことが明らかになった。そのような問題が発生しないとしても、彗星への下降と着陸が危険なことは言うまでもない。フィラエが小石や傾斜を避けて無事着陸することを祈るばかりだ。

フィラエ着陸完了の確認信号が地球へ届くのは、13日1時ごろの予定。彗星表面の初画像はさらにその2時間後に届く見込みだ。ヨーロッパ宇宙機関のウェブサイトでライブ中継を行っているので、夜更かしが可能なら歴史的な瞬間を見守ろう。

彗星の表面へ向かって下降するフィラエの想像図
彗星の表面へ向かって下降するフィラエの想像図(提供:ESA/ATG medialab)

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