彗星と二重星団との距離は5度あまり。いい感じですね。低い透明度+光害+薄明終了間際+月の出と四重苦で画質が悪いです。
前日も撮影に行きましたが、雪が舞っていて断念。当日は風もなく撮影日和でしたが、レリーズを忘れてしまい、六角レンチとバンドを使いシャッターをきりましたがうまくいかず、10分の露出時間となりました。
リバーサルフィルムにて撮影してみました。
(1、2枚目)月明のためイオンテールは半ば諦めていましたが、画像処理の過程で淡く細長く写っていることに気づきました。途中薄雲通過のため、背景の星像はいずれも二重星状になってしまいました。
(3、4枚目)満月前の月明にもかかわらずイオンテールがモニターで確認できたのに驚き、処理過程でそれが消え失せるのにまた驚き、結局ダーク減算処理をしないでコンポジットして埋もれていた尾を復元しました。画面の上が東方向、右が北方向です。つまり、東の方向にイオンテールが伸びているようです。
(5枚目)(3、4枚目と同時に)別の光学系で撮影したものです。次第に地球から遠ざかり、このまま小さくなってしまうのか…。
当初は御殿場の乙女峠で撮影しようと思っていたのですが御殿場の光害が酷すぎるので、箱根峠まで足を伸ばしました。
原寸画像中のマーカーはアストロアーツによる。
まだ少し窮屈な構図ですが、二重星団を一緒に入れてみました。むこう一週間はツーショットが楽しめそうですね。月が大きいのが残念です。
月明かりが強烈でしたが、意外にもよく見えました。7×50双眼鏡では素晴らしい眺めでした。
2日の撮像以来、イオンテイルの変化を狙ってアニメーション化を狙っていました。12日はイオンテイルが急激に変化し、ようやく目的を達することができました。
月明かりのの中でも、うっすらと尾が写っています。
パソコンのキーボードが見えるくらいの月明かりでしたがイプシロンと冷却CCDの組み合わせで尾を写す事ができました。
7日の撮影翌日は、テールがよく写り込んでいるISO1600-F2.2-120sec.exp.の条件で撮影した画像を処理しましたが、露出オーバーで彗星コマが大きく白飛びしてしまい、投稿を断念していました。一方で今回の画像は、ISO800-F3.5-180sec.exp.で撮影した数枚があることに最近気づき、処理に再挑戦したものです。彗星コマの完全な白飛び半径がアルキオーネ(Tau-η)と同程度以内に収まるように注意しながら、彗星コマを綿帽子のように表現すること、淡いイオンテールとスバルを取り巻く散光星雲を引き出すことを方針としました。もちろん、眼視からほど遠い派手な作風であることは承知しております。