- 小学館
- B6判、258ページ
- ISBN4-09-259095-4
- 価格 893円
本書は研究者とか解説員とかが書き下ろしたものではなく、多数の参照文献を駆使して作成された本なので、いくつかの個所で誤りが見受けられるが、それにしてはよく書かれた本である。ことによると中高生ばかりでなく大人が読んでも勉強になるかもしれない。特に天文学史分野では立派な出来栄え。こどもが無理なくついてこれるのは、おそらくニュートン力学や太陽系諸天体の説明くらいまで。さすがに量子論はないが、相対性理論、恒星や銀河の進化論、電磁波、核融合、ビッグバンからダークマターまで、という具合に大人顔負けの大サービス。本書が簡単に理解できる子どもだったら、末恐ろしい。評者は本書をマンガとは認めない。確かにドラえもんが登場し、のび太もジャイアンもどこでもドアもちゃんと登場する立派なシナリオを持ったマンガなのだが、文章ページが半分を占め、大学の教養課程で使っても立派に通用(教授の力によるが)しそうな、教科書である。