- 東京書籍
- A5判、233ページ
- ISBN4-487-79981-3
- 価格 1,785円
数々の受賞歴と各地でワークショップを開く女性科学教育者の、米国で売上100万部を突破したという小学生以上向けの科学実験書シリーズの一冊。評者もかねてより同シリーズの愛読者だ。だがファンの目としてではなく評論家の目でみても、本書は有益だ。教育実践家の著として隅々まで目が行き渡っているからだ。どのページを開いても、まずテーマを明確化し、容易に手に入る実験道具を用意させ、やさしく丁寧に方法を説明し、結果を考察させ、疑問を深めさせ、研究を発展させるという手法は、科学そのものである。実験の難易度が「★幼児〜小学校低学年」「★★小学校中学年」「★★★小学校高学年」と明確に表示され、親が同席すべものはAマーク付加で示され、危険留意点は明確に表記されている。オーロラ、木星大赤斑、土星のリング、月面実験(評者注:落体実験)、惑星を引き止めるもの(評者注:リサージュ模様)、昼間の星はどこにある、星の瞬き、ロケット燃料、など思わず評者もやってしまった実験ばかりが101テーマ紹介されているが、なんと言っても評者がおすすめしたいのは、第6章宇宙計測器の前半、レンズ・望遠鏡に関する7個の実験である。詳細はぜひお買い求めの上、お読みいただきたい。ともかく、タイトルのとおり、やってみたくなること請け合いである。