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金井三男さんによる書評
星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評（原智子さん他）
オンラインニュース編集部による書評
- 東洋館出版社
- 424ページ
- 定価 2200円
評者はこの20年ほど、主に都内（一部神奈川県）で、週に二・三日ずつカルチャーセンターの講座を担当している。以前はほとんど星や星座の話ばかりだったが、ここ数年「時」に関する話が増えてきた。何故かと言えば、宇宙が時間と空間でできているからだ。つまり、星空の話ばかりしていると片手オチで、時間の話もしようというわけである。早い話が、時間とはそもそも何です？ とか、時間は、誰がどうやって測っているのですかということを易しく判りやすく学んでいただこうという理由からである。いや、テレビやラジオではなく国立天文台で時間が決められていることをご存じない方が、何と多いことだろう！ そこで時間に関する本を探しまくり、数々読み尽くし、たどり着いたのが本書である。評者はこの本が最高だと思っている。内容が豊富であると同時に判りやすく核心を突いているからだ。
そのわけは著者の経歴、雑誌「ニューヨーカー」や「ニューヨーク・タイムズ」他の編集者を経ておられることにある。しかも、小惑星9291に命名もされている（ちなみに9866に評者の名前が付いている）。その評者にも孫が6人居るが、本書第二章で説明される、胎児が母親の胎内にいる時に既に概日時計が形成されているという話には、興味津々だ。また、「今」というなんとも言うことができない哲学が、既にローマ時代からあったということも。皆さんもこの際深く「時について」悩んでみませんか。
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