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金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

系外惑星と銀河

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系外惑星と銀河
 

  • 日経サイエンス編集部 編
  • 日経サイエンス社 刊
  • 21x28cm、143ページ
  • 2014年8月
  • ISBN 978-4532512002

筆者が学生時代お世話になった教科書が、鈴木敬信著「新天文学通論」という凄い本。本書に書かれていることの多くを、筆者は鈴木先生の前で一対一で説明させられた。恐ろしい授業だった。だが半世紀以上も前に出版された本には当然ながら系外惑星のけの字もなく、また銀河についての内容は、一変どころか千変万化である。新天文学通論は、今や万葉集や古事記のようなものだ。

本書中ではホットジュピター(巨大ガス惑星)はもちろん、エクソムーン(系外衛星)も登場し、周連星惑星も当たり前、系外惑星の空の色まで推定され、全波長可視光・赤外線まで吸収する植物存在の可能性やETとの接触のリスク、明らかになった星間雲中での恒星や星団の誕生と成長、太陽の兄弟星や太陽の意外な誕生場所、相当明確になりつつもまだ謎が多い超新星爆発の研究状況、これまた半世紀前には存在すら判らなかった極超新星、そしてかつて天の川銀河が飲み込んだ多数の矮小銀河の残骸や、ダークマターによじられた銀河の形状変化などなど、筆者の小さい頭蓋骨の中は矮小銀河同様メチャクチャにされた。それが本書の真の読後感だ。これからも、必死に勉強して、超天文学について行こうと決心した。

みなさんも、本書を今熟読しないと、これからの天文学の発展にはついて行けませんよ。ぜひ頑張ってください。