- 集英社インターナショナル 刊
- 13.2×18.8cm、189ページ
- 2014年12月
- ISBN 978-4-7976-7283-1
共に某有名国立女子大学理学部物理学科卒で量子力学を専攻した民放アナウンサーと、学生時代に国立天文台で重力波を研究し現在は高校講座物理番組に出演する女優お二人の全編対談である。もちろんテーマは全て宇宙。E=mc2やF=ma、F=GMm/r2、c+c=c(共に小文字がミソ:これを使い分けられるか否かで理系の本物度が測れる)などがポンポン飛び出す本書。エネルギー保存則はキホンのキ。ブラックホールやダークエネルギー、インフレーションなどは知っていても、不確定性原理や場の量子論、スピンホール効果、マイケルソン干渉計ってご存じでしたか?
もちろん本書で優しくあるいは易しくそれを知ることができます。そればかりでなく、早速冒頭でアンパンマンのパンチ力の凄さも知ることができ、火の鳥宇宙の恐ろしさや、あの時代の技術で月に行ったNASAの凄さも(一時期NASAは月に行っていないと信じ切っていた一人の話も)語られていますよ。応募条件を無視してJAXA宇宙飛行士採用試験に無謀に応募した話もあるが、ともかく、最近の宇宙女子は無謀を通り越して凄い!
カルチャーセンターでかつてのガールとお話している筆者は現在、女性が宇宙に惹かれる理由を研究しており、この本のスミからスミまでの分析を完了した。その結果、毎晩の観測に励んでいるだけの自分を、馬鹿だという結論に達した。だが止めませんよ、絶対に!