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Book Review

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

自作1メートルと50センチ反射望遠鏡を備えた 天体観測所建設記

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自作1メートルと50センチ反射望遠鏡を備えた 天体観測所建設記
 

  • 山崎正 著
  • 公人社 刊
  • 16×21cm、181ページ
  • 2014年12月
  • ISBN 978−86162−097−3C0036

本書評で取り上げる本の捜索は、まず書店から始まることを原則とする。これを守らず懲りたことがごく最近あった。ある広告で見た本の題と執筆者(知らない人)と出版社(知らない会社)とを頼りに都内の書店をくまなく捜索した挙げ句、予想もしなかった風水書の棚に発見。内容を確かめたところで買うのをやめた。原則に立ち返って天文学書・科学書・他の学術書・新書・文庫・雑誌コーナーをスクロールした結果見つけ出したのが本書だ。

著者は筆者より11歳年長の大先輩。だが残念ながらお会いしたことはなく、多分五島プラネタリウムにはお見えになっただろうが面識はない。でも本書内に筆者も知っている方々が多数登場し、かつハレー彗星やヘール・ボップ彗星など何度も見たという記事に、筆者も逐一共鳴同感しながら、北千住〜JR線〜新宿〜京王線〜下車駅までの車内で142ページを一気に読み上げた。ちょっと凄いでしょ!

ハレーについて著者より15日早く、1985年10月25日0時30分に10.2等で初見(以後149回明るさを目測)したのは、筆者のこれも自慢。

内容は申し上げるまでもなく、著者15歳ごろからの望遠鏡製作と観測所建設の一代記だ。数度の挫折(これもタメになる)を経験されながら、口径を15cm→20cm→25cm→32cm→50cm→100cmとパワーアップされていく意欲たるや、もう感服の次第である。望遠鏡や観測所を計画中の方ばかりでなくそれ以外の方も、アマチュアって言葉通り「愛好者」だと認識できる本ですよ。