- 日経ナショナルジオグラフィック社
- 256ページ
- ISBN 978-4863134638
- 定価 2970円
評者は、各地のカルチャーセンターの天文学の講座で、受講生の皆さんに向けて、××××カメラ店で、価格4万円〜で望遠鏡を購入し、お宅の床の間に飾っておきましょうと、お勧めしている。もちろんベランダなどで、木星のガリレオ衛星群や土星の環、すばるなども観測してほしいが、昼間は床の間に…である。そのわけは、ご近所の方やお知り合いの皆さんがご自宅を訪れた際、「ほう、この家の皆さんは、こういう方面への関心とご趣味をお持ちなのだ!」と確信していただくことができるからだ。要するにおうちの格が上がるということ。…と同様に、本書がお宅の本棚にあると、できれば表紙の図版が見えるように飾っておくと、より効果的だが、見てすぐ上記同様の効果があがるという次第。内容もさることながら、外観をご覧になっただけで素晴らしい本であることが判るはず。
ともかく、まず素晴らしい図版がドッサリ。古代人の宇宙観から、中世、ガリレオ以降の近代、そして現代宇宙観まで、絵を見ているだけでも惚れ惚れしてしまう。丸の内のM書店で見つけたときには、他の購入書も多く、持ち合わせ金が不足したことと重かったことで諦めたが、帰途買っておけば良かったと後悔した。手に入らないかもと思ったからだ。幸い八王子駅近くの書店で、まもなく入手できた。インドのジャイナ教では宇宙は無限で神のいる場所はない、シラーが創案したキリスト教星座の話など、絶対面白いですよ。