- 教育評論社
- 208ページ
- 定価 1980円
我が太陽に始まり、太陽系、月、系外惑星、彗星、球状星団、北極星、オウムアムア、ブラックホールなど今話題の星たち、カッシーニやドーン、ジュノーなどの各種探査機などの話題を詳細に説明した本である。つまり、彗星を研究する著者の最新太陽系論である。
四季の星座とは異なり、見える季節や時間が異なるのは、惑星が太陽の周りを回り、位置を変えるためであることは、読者の皆さんもよくご存じだろうが、その太陽系にも未だに謎は多い。たとえば太陽系内に惑星がいくつあるか正確にご存じですか? 冥王星が外れたから8? ×、正確には不明だが、たぶん数千以上ありますが正解。しかも、宇宙では太陽系は当たり前の系ではなく、ごく特殊な系になったのだ。むしろ、今や珍奇な系だと言っても良いくらい。
また、太陽系では地球がごく当たり前の惑星だが、系外惑星の世界ではそうではない。主星のごく近くをたった数日〜数十日の周期で公転する巨大惑星が当たり前なのだ。また、「月に魅られた日本人」のコーナーも魅惑的である。田毎の月、朧月、湖月など、今ではパソコンのワードなどでも、間違いなく変換できるようになった。これは驚異ですよ。
このように、ほとんど正体が判ってしまったかのように見えた我が太陽系だが、実際は謎だらけである。ぜひ皆さんも本書を通して宇宙を知ることの楽しさを味わってください。