- 地湧社
- 18.8×12.8cm、160ページ
- ISBN 978-4885032486
- 価格 1512円
よく行く書店の一つ、神保町のS書店4階は、なぜか科学書と占い書の棚が並ぶお店。若干不思議な配列をしている棚の一角に置かれていたのがふさわしいタイトルの本。見かけた途端、思わず「えっ」と叫んでしまった。経済学の本ですよ! それもE=mc2(mcは小文字)ではなく、E=Mですよ。一瞬、誤記ではないかと思ったほどで眼鏡を外し、目を近づけて見入ってしまった。間違いなくE=Mだった。購入後、電車内で第一章を読むと、Eはエネルギー、Mはマネーだそうだから、間違っていないことを確認した。ただ、その説明箇所(25〜27頁)にはもう一つ、G(Greed:強欲)というのが書かれており、正しくはE≠M=Gで、これを経済学のパラドックスというそうだ。実は、E=M=Gが多元宇宙や定常宇宙では成立するそうで、なぜか膨張宇宙(現宇宙)では成立しないという。読了後、いくら首をひねっても、現在も判らない。なので、そこまでは本書をお勧めするのはどうかというところだが、第二章からは違った。
ウィックラマシンゲはホイルと共に、彗星パンスペルミア説の提唱者として有名だ。評者は2012年12月29日にスリランカ中部のボロンナルワ近郊アララガンウィラ村に落下したボロンナルワ隕石について、本書で初めて写真を見た。同説については、いろいろかまびすしく議論が戦わされているが、その材料としても、皆さん本書を読むべきですよ。