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Book Review

金井三男金井三男さんによる書評

星ナビ星ナビ「月刊ほんナビ」に掲載の書評(原智子さん他)

編集部オンラインニュース編集部による書評

カンタン!自分で天気予報
雲、太陽、月、動植物を見ればすぐわかる


  • 塚本治弘 著
  • 株式会社アントレックス 刊
  • 10.8 x 17.6cm、159ページ
  • 2014年9月
  • ISBN 978-4781612065

外出先で寄ったコンビニの書棚で出会った本なので、本書のどこにもISBN番号の記載がない。ゆえに本書評でご紹介するのをためらったが、気象予報の基本であるはずの観天望気の具体例を示した本書は、例えば筆者のように毎日(というより毎晩)変光星観測を行っている者にとっては、その瞬間の雲量・雲種・星のイメージ・シンチレーションを記録していないと、測光の評価が大きく変わってしまうので、瞬時のそれが欠かせない。また、夕方明るいうちに空を見上げて、今夜半の状況を予測して早寝するかを決定するためにも、もちろん最近予報精度が上がってきたと思われるTVの天気予報を参考にしながら、観天望気は必須事項だ。そこで本書を購入した次第である。

購入後の感想は、正しくグッド。監修者は、ご自分では局地気象現象研究家/日本旗小学会会員/写真家を肩書きにしておられるが、書内プロフィールにあるように、日本初の真珠雲撮影、東京初の太陽柱・幻日環撮影、環八雲発見などなど、気象ばかりでなく天文にも通じる知識の通であることからも、本書はぜひともみなさんにご紹介する必要があると判断できる。なかでも天体観測家にとって重要な夕焼け、夕もや、夕霧、月暈ばかりでなく、夕方からすが群れて飛行すると下り坂、夕方クモが巣を張り出すと上り坂、真っ赤な月は雨の兆しなど知っていました?その他、気象衛星画像の見方も役立つ。