ハッブル宇宙望遠鏡に8m主鏡を取り付ける計画
【2000年7月25日 Spaceflight Now (2000/7/18)】
科学者、エンジニア、シャトルの専門家らから成るある非営利の研究チームが、NASAのハッブル宇宙望遠鏡(HST)に8m主鏡を取り付け、大幅に能力アップさせる計画案をまとめた。研究チームによると、技術的に十分可能で、新たに大型宇宙望遠鏡を打ち上げるのに比べて半分以下の資金で実現できるという。
しかし、この計画案にはNASAは直接関与していない。銀河や恒星、惑星、そして生命の起源を探ろうというNASAの「オリジン計画(Origins Program)」の重役であるAnne Kinney氏は、この計画案は賞賛に値するが、実現の見込みは薄いだろうと言っている。Kinney氏によると、HSTは2010年には打ち上げ20年にもなる老朽化した構造物であり、そのHSTの強化のためにNASA首脳部が、4億ドルから5億ドルも費やすことを認めるとは思えないということだ。
NASAでは、2007年前後の打ち上げに向け「次世代宇宙望遠鏡(Next Generation Space Telescope; NGST)」計画を鋭意推進しているところだ。