高空大気にて宇宙からきた微生物を発見!?
【2000年11月30日 ENN News / United Press International (2000.11.22)】
イギリス・ロンドンの『Daily Mail』紙の報道によると、インド宇宙研究機構 (ISRO)、イギリス・カーディフ大学、イギリス・ウェールズ大学医学カレッジの研究者からなる研究グループが、ISROの高空気球を用いて、高度10マイル(約16キロメートル)の高空大気から、特異なバクテリアを発見したという。『Daily Mail』紙によると、研究グループは、このバクテリアはあらゆる地球のバクテリアと異なるものであり、地球に接近した彗星から地球に届けられた可能性があると主張している。
研究グループの一員であるChandra Wickramasinghe教授 (カーディフ大学) は、『Daily Mail』紙にこう語っている。
「彗星や小惑星が、DNAや微生物といった生命の種を惑星から惑星へと届けるかもしれないという仮説は、20年以上前から知られていますが、今回の成果はその仮説を証明する最初の直接的な証拠です。最新の地質学的研究によると、地球上に生命が現われたのはおよそ40億年前ということですが、この時期は地球に多数の彗星や隕石が降り注いだ時期でもあるということはとても重要なことです。」
ただし、彼らの研究はまだ広く認められているわけではなく、イギリスのラザフォード・アップルトン研究所の天文学者Alan Penny氏が『Daily Mail』紙に語ったところによると、結論に達するには慎重を要するとのことだ。
『Daily Mail』紙によると、問題のバクテリアは現在、カーディフ大学の宇宙生物学センターにおいてさらなる研究が進められているという。