火星周回探査機「2001マーズ・オデッセイ」打ち上げ成功

【2001年4月9日】

NASAはアメリカ時間4月7日昼 (日本時間4月8日未明)、デルタ-2ロケットにより火星周回探査機「2001マーズ・オデッセイ」の打ち上げに成功した。


火星探査機「2001マーズ・オデッセイ」

「2001マーズ・オデッセイ」は、火星の化学的・鉱物学的組成の分析、水または地表近くの氷の発見、火星の放射線環境の調査を目的としている。熱放射イメージング・システム (Thermal Emission Imaging System; THEMIS)、ガンマ線分光器 (Gamma Ray Spectrometer; GRS)、および火星放射環境試験装置 (Mars Radiation Environment Experiment; MARIE)の3つの科学観測装置を搭載している。

火星到着は、2001年10月24日の予定。その後2ヶ月をかけて周回軌道を整えた後、4年間に渡る探査活動に入る。

探査機の名称「2001マーズ・オデッセイ (2001 Mars Odyssey=2001年火星の旅)」は、有名な映画・小説『2001年宇宙の旅 (2001: A Space Odyssey)』にちなむ。この名称は、『2001年宇宙の旅』の小説版の作者であるアーサー・C・クラーク氏も支持している。

なお、2001 Mars Odyssey Launch Informationにてロケット搭載ビデオカメラがとらえた打ち上げのようすのビデオクリップが閲覧可能だ (RealPlayerが必要)。記念すべき21世紀初の惑星探査機の打ち上げのもようを、見てみよう。

また、今回の打ち上げと時を同じくして、映画『2001年宇宙の旅』(1968年初公開) の新世紀特別版の上映が、4月7日よりル・テアトル銀座他全国で始まっている (『星ナビ』5月号に関連記事)。かつて劇場で見たことのある人も、ビデオでしか知らない人も、もちろんまだ見たことのない人も、ぜひ映画館に足を運んでほしい。

画像提供: NASA

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