C/2001 A2 リニア彗星またもアウトバースト 約1等級増光

【2001年7月16日 アストロアーツ】

世界時7月12日〜13日にかけ、話題のC/2001 A2 リニア彗星がまたもアウトバースト (急増光) を起こした。NASAジェット推進研究所のComet Observation Home Page観測報告によると、リニア彗星の全光度は、世界時7月11日の段階で5.5〜6.3等と報告されていたが、世界時7月13日には4.4〜5.6等と報告されており、約1等級増光している。Comet Observation Home Page は、今回の増光は、さらなる核の分裂を示唆するものではないかとコメントしている。

なお、IAUC7656 (2001.07.05) によると、ヨーロッパ南天天文台 (ESO) の新技術望遠鏡 NTT (口径3.5メートル) などの観測により、B核 (現在最も明るい核) から分裂した新たな3つの分裂核 (D, E, F核) が確認されている。B核からの分裂日時は、D核は世界時6月3.5±1.8日、E核は世界時6月9.5±0.7日、F核は世界時6月11.3±0.5日と推定されている。そして、これらの核分裂が、世界時6月9日〜12日にかけてのアウトバーストの原因と考えられるということだ。

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