彗星探査衛星CONTOURが打ち上げられた

【2002年7月4日 CONTOUR: Latest News

NASAの彗星探査衛星「CONTOUR(Comet Nucleus Tour)」が、3日午前2時47分(アメリカ東部夏時間)、フロリダ州ケープ・カナベラル空軍基地からデルタ2ロケットで打ち上げられた。

彗星の核に接近するCONTOURの想像イラスト(提供:NASA)

CONTOURは彗星の核の部分に接近し、氷や岩石からなる核の化学組成を調べたりその周りのガスやチリを分析したりする。8月15日まで地球周回軌道を巡った後、メインエンジンに点火して彗星追跡軌道に入る。予定では、2003年11月12日にエンケ彗星(2P)に、2006年6月19日にシュワスマン・ワハマン第3彗星(73P)に、それぞれ接近することになっており、場合によっては別の彗星にも接近して追加観測を行なう可能性もある。

彗星には太陽系ができあがったばかりの頃の情報が残されていると考えられており、その組成などを調べることで太陽系の起源や進化についての研究が進むと期待されている。

なお、ヨーロッパ宇宙機関も2003年1月に衛星Rosettaを打ち上げ、ウィルタネン彗星(46P)の接近観測を行なうことになっている。