スペースシャトル「エンデバー号」、打ち上げ成功
【2007年8月9日 NASA Space Shuttle News】
NASAのスペースシャトル「エンデバー号」(STS-118)は、米国東部夏時間8月8日午後6時36分(日本時間8月9日午前7時36分)に打ち上げられた。11〜14日間の飛行で、乗務員は国際宇宙ステーション(ISS)の組み立てと補給を中心としたミッションに取り組む。また、20数年越しの夢だった「宇宙にいる先生からの授業」が実現する。
米フロリダ州のケネディー宇宙センターから打ち上げられた「エンデバー号」は夕焼けの空を明るく照らしながら飛び立っていった。NASAのマイケル・グリフィン(Mike Griffin)長官は「打ち上げがこれ以上うまく行くことはありえない、完璧だ」とコメントした。
今回のミッション(STS-118)はスペースシャトル119回目の飛行で、スペースシャトルによる22回目のISSへの組み立て・補給ミッション(13A.1)でもある。本来は2003年11月の打ち上げを予定していたが、2003年2月に起きた「コロンビア号」の爆発事故を受けて延期されていた。「エンデバー号」の打ち上げは、実に4年8か月ぶりのことだ。
長年の中断を経てようやく実現することが、もう1つある。宇宙にいる先生からの授業だ。
1984年に「Teacher in Space(宇宙にいる先生)」プロジェクトが立ち上げられ、現役の女性教師Christa McAuliffe氏がスペースシャトル「チャレンジャー号」に乗り組むことになった。しかし1986年1月28日、「チャレンジャー号」は打ち上げ73秒後に爆発、McAuliffe氏ら7人の搭乗員全員の命が奪われてしまった。
このときMcAuliffe氏のバックアップ要員として選出されていたのがBarbara Morgan氏である。彼女は教師を続けるかたわら夢の実現をあきらめず、1998年に正規の宇宙飛行士として選ばれた。授業は21年半遅れてしまったが、STS-118のミッション中に数回行われる予定だ。