タットル彗星が見ごろ

【2007年12月24日 アストロアーツ】

来年1月27日に近日点を通過するタットル彗星(8P)が見やすくなっている。31日には、さんかく座の銀河M33との大接近も起こるので、注目したい。


タットル彗星(8P)は現在カシオペヤ座からアンドロメダ座を移動中で、急速に南下している。明るさは6等前後で、双眼鏡を使えば比較的見つけやすいだろう。

一方、ホームズ彗星(17P)は依然としてペルセウス座にある。全光度は3等台だが視直径が1度以上にも達し大きく拡散しているために、町明かりのある場所で見ることは難しくなってきた。とはいえ、空のよいところならまだ簡単に見つけられる。再バーストの可能性も指摘されており、当分の間目が離せない。

(タットル彗星とホームズ彗星の位置を示した星図)

2007年12月下旬のタットル彗星(8P)とホームズ彗星(17P)の位置を示した星図(日本時間0時)。ステラナビゲータ Ver.8で作成。クリックで拡大

(タットル彗星とM33の接近のようす)

2007年12月31日0時(日本時間)、タットル彗星とM33が大接近しているようすを再現したシミュレーション画像

タットル彗星とホームズ彗星は天球上で比較的近いところにあるので、一晩で両方を見られるのはもちろんのこと、写真で同一写野に収めることができるだろう。レンズや構図をうまく選べば、両彗星に加えて、M31 アンドロメダ座大銀河や、さんかく座の銀河M33も撮影することができる。ステラナビゲータをご利用の方は、星図に写野角を表示させると簡単に構図をシミュレートできるので、試してみてほしい。

また、タットル彗星は、大晦日にM33と大接近する。もっとも接近するのは日本時間で31日午前7時ごろだが(日本ではすでに地平線下)、31日0時でも2度以内まで近づいている。双眼鏡や低倍率の望遠鏡で眺めたり写真に収めたりしてみよう。

《ステラナビゲータで彗星の見え方をシミュレーション》

タットル彗星の位置を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。

また、タットル彗星周辺の星図を表示するスクリプトを「コンテンツ・ライブラリ」で公開しています(26日公開)。ステラナビゲータをご利用の方は、ステラナビゲータの「コンテンツ・ライブラリ」からファイルをダウンロードし、実行してください。