NASA、カッシーニの探査期間を2年延長
【2008年4月17日 JPL】
NASAは、2008年6月までとしていた土星探査機カッシーニの探査期間を2年延長すると発表した。
1997年に打ち上げられた土星探査機カッシーニは、2004年7月の観測開始以来、約4年にわたり順調に観測を続けている。NASAでは、このカッシーニの探査期間を当初2008年6月までとしていたが、もう2年延長することを発表した。
NASAのジェット推進研究所でカッシーニ計画にたずさわる科学者Dennis Matson氏は、観測期間の延長決定を受けて次のように話している。「計画の段階では、どのような発見がなされるのか、とくに土星の衛星であるエンケラドスとタイタンについては、まったく見当もつきませんでした」
カッシーニは延長された2年間に、土星を60周回し、タイタンに26回、エンケラドスに7回、さらにディオネ、レア、ヘレネに1回ずつ接近する予定だ。これら衛星の探査以外にも、土星の環(リング)や磁場などの観測も行われる。
そのうち、重要な観測ターゲットのひとつとして挙げられているのが、地下に液体の水が存在する可能性が指摘されているエンケラドスである。カッシーニは延長期間中にエンケラドスに約25kmの距離にまで近づく予定だ。