【イベント情報】夏至の夜は全国一斉のライトダウン
【2008年6月18日 アストロアーツ】
今年6月21日(夏至の日)の夜8時〜10時は、全国一斉のライトダウンが行われる。あかりのもとは電力であり、電力を削減することは地球温暖化の原因とされている二酸化炭素(CO2)を削減することにつながる。いま、ライトダウンが温暖化対策としても注目され広がりをみせている。
環境省では、2003年より夏至の日を中心に、ライトアップ施設や家庭の電気を消そうと呼びかける「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」を実施している。地球温暖化防止のための電力削減を目に見える形で実践し、温暖化対策を市民が実感するきっかけとなることを狙ったものだ。目的は地球温暖化防止であり、星が見える環境を取り戻すことを直接的にめざしたものではないが、夜の人工的な明るさに対する「気づき」を与える全国的なキャンペーンであり、もちろん光害に注目するきっかけともなり得るものだ。
京都議定書約束期間の初年度であり、洞爺湖サミットの年でもある2008年は、6月21日(土・夏至の日)から7月7日(月)の間、「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」が実施される。特に、6月21日(土)の夜を「ブラックイルミネーション2008」、7月7日の夜を「七夕ライトダウン」とし、夜8時〜10時の2時間、あかりを一斉に消灯しようと呼びかけられている。
また、「でんきを消して、スローな夜を」というキャッチフレーズで消灯を呼びかけ広がりをみせている「100万人のキャンドルナイト」とも連携して行われる。「100万人のキャンドルナイト」とは、原発建設を進めるアメリカの政策に反対するために2001年にカナダで行われた自主停電運動にヒントを得て、日本のNPOなどが提唱して始まった活動だ。夏至の日の夜(2008年は6月21日)、8時から10時の2時間、一斉に消灯してロウソクの光で過ごそうと呼びかけている。
2時間の消灯であれば家庭や企業も参加しやすく、一斉に消灯することでキャンペーンとして効果を発揮することは間違いない。しかし一方で、消灯時間が過ぎれば、日本の「明るすぎる夜」が戻ってくる。京都議定書で約束したCO2削減のハードルは高く、一時的なキャンペーンで達成できるものではない。光害防止の観点からも、国・自治体・企業・個人の取り組む恒常的な対策へとつながていくことが必要だ。