板垣さん、McNeil星雲と変光星の増光を観測
【2009年9月30日 IAUC 8968】
マクネイル(McNeil)星雲は、オリオン座のM78星雲の近くに出現した新しい変光星雲として2004年に注目を浴びた。そのMcNeil星雲と星雲を照らす変光星が再び増光し、山形市の板垣公一さんによって観測・報告された。
McNeil星雲はオリオン座に位置しており、1300光年離れたところにある。M78星雲の近くにある暗黒星雲が、アウトバーストを起こした星(変光星オリオン座V1647)によって照らされ見えている天体で、2004年にアメリカのアマチュア天文家Jay McNeil氏によって発見された。このような現象が可視光で観測されたのは、30年ぶりであった。
8月26.789日(世界時)、超新星捜索者として有名な山形県の板垣公一さんが、数年ぶりに明るくなったオリオン座V1647とMcNeil星雲を観測し、九州大学の山岡均さんと兵庫県洲本市の中野主一さんを通じて国際天文学連合に報告した。板垣さんの報告によると、天体は16.7等で観測されている。
ちょうどこれからの時季、オリオン座やMcNeil星雲周辺が見やすくなってくる。暗い天体ではあるが、変光星や星雲がどのような変化を見せるのか注目しておきたい。