山形の板垣さん、コップ座の銀河に超新星を発見
【2008年11月10日 CBET 1566】
山形県の板垣公一さんが、コップ座にある銀河NGC 3672に超新星2008gzを発見された。独立発見を含めた板垣さんの超新星発見は今年7個目、通算で41個。
超新星は11月5.83日(世界時、以下同様)に板垣さんが撮影されたCCD画像に写っていて、発見時の光度は16.2等。超新星の位置は以下のとおりで、コップ座の方向にあるNGC 3672の中心から東に13秒角、南に7秒角離れている。
赤経 11時25分03.24秒 赤緯 -09度47分51.0 秒 (2000年分点) NGC 3672の周辺星図と、DSS画像に表示した超新星
板垣さんは過去に何度かNGC 3672を撮影されていて、最近では3か月前の画像があるが、いずれにも19.0等より明るい天体は写っていなかった。なお、この超新星は豪・パース天文台の超新星自動探索プロジェクトが11月7.841日と8.838日に撮影された画像からも独立に発見されている。同天文台で6月19日に撮影された画像にも、天体は写っていなかった。
超新星2008gzがどのタイプの超新星であるかはまだわかっていない。ちなみに、NGC 3672では昨年Ia型超新星2007bmが見つかっている。
今回の超新星発見は、板垣さんにとって今年7個目、通算で41個目(独立発見を含む)となった。なお、板垣さんは前日4日(4.4380日)にはアンドロメダ座大銀河M31の新星を、翌6日(6.456日ごろ)にはペガスス座に矮新星とみられる天体を、それぞれ発見されており、3夜続けての新天体発見となった(M31の新星は、約2時間後に福岡県の西山浩一さんと佐賀県の椛島冨士夫さんも独立発見されている)。
超新星2008gzの位置
この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。
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