板垣さん、今月2個目の超新星発見

【2010年5月18日 CBET 2281】

新天体捜索者の板垣公一さんが、おとめ座の方向にある銀河NGC 5177に今月2個目となる超新星2010crを発見した。板垣さんの超新星発見数は、これで59個となった。


((左)2007年3月のNGC 5177周辺の画像、(中、右)超新星2010crの発見画像)

(左)2007年3月のNGC 5177周辺、(中)超新星2010crの発見前画像、(右)超新星2010crの発見画像。クリックで拡大(提供:板垣公一氏)

板垣さんは5月15.61日(世界時、以下同様)に60cmの反射望遠鏡で撮影した画像から17.0等の新天体を発見した。新天体の位置は以下のとおりで。おとめ座の銀河NGC 5177の中心から東に11秒角、南に3秒角のところにある。

  赤経  13時29分25.03秒
  赤緯 +11度47分46.4 秒 (2000年分点)
  超新星周辺の星図とDSS画像に表示した超新星

この新天体には超新星2010crの符号が付けられた。板垣さん自身が5月1.65日に50cmの反射望遠鏡で撮影した画像にも、発見前の超新星が16.3等で写っていたことがわかりった。また、D. Bishopさんによれば、4月16日に撮影されたパロマー天文台のサーベイ画像にも写っていたということだ。

板垣さんによる超新星発見は今月2個目、今年3個目で、通算では59個となった。

※アストロアーツ注:板垣さんが発見した超新星の個数を60個とする報道もありますが、これは今年2月に発見した2010Uを数に入れるかどうかの違いです。超新星符号が付いていますが、超新星とは別種の天体(高光度青色変光星)であることが明らかになっているため、アストロアーツニュースでは通算個数には含めていません。


超新星2010crの位置

この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。

また、新しいデータや番組を入手できる「コンテンツ・ライブラリ」では、簡単にダウンロードして星図に一覧表示できる「板垣さんが発見された超新星」と「日本人が発見した超新星」も公開しています。あわせてお楽しみください。

<参照>

  • CBET 2281: SUPERNOVA 2010cr IN NGC 5177 (2010 May 15)
  • 国立天文台 アストロ・トピックス(552): 板垣さん、おとめ座方向にある銀河に新たな超新星を発見

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