肉眼彗星!流星群!アンタレス食!2023年おすすめ天文現象10選

このエントリーをはてなブックマークに追加
2023年は好条件の流星群やアンタレス食など、楽しみな天文現象が盛りだくさん!2023年に見られるおすすめ現象をピックアップしました。

【2023年1月5日 アストロアーツ】

2022年は11月の皆既月食+天王星食や、流星群、惑星同士の接近などが話題になった年でした。

2023年も流星群、ランデブー、食など楽しみな天文現象がたくさんあります。2023年に見ておきたい10現象をセレクトして紹介します。

ASTROGUIDE 星空年鑑 2023


★ 1~2月 ズィーティーエフ彗星が接近

1月から2月にかけて、ズィーティーエフ(ZTF)彗星(C/2022 E3)が明るくなると予想されています。1月中旬に6等台、下旬には5等台まで明るくなるとみられ、空の条件が良いところなら双眼鏡を使うと比較的簡単に見つけられそうです。2月は火星やアルデバランに大接近するのでぜひ探してみましょう。

ズィーティーエフ(ZTF)彗星


★ 2月下旬~3月上旬 金星と木星が夕方の空で大接近

最接近は3月2日ごろで、満月の見かけの直径くらいの距離(0.5度)まで近づきます。80倍程度の天体望遠鏡を使うと、金星の欠けた形と木星の模様やガリレオ衛星を同時に見ることができるかもしれません。肉眼でもよく見え、明るい2惑星が大接近している光景は夕方の空でもひときわ目立つでしょう。美しい夕空と一緒に2つの惑星を撮影するのもおすすめ!

金星と木星が夕方の空で大接近


★ 4月11日 金星とプレアデス星団が接近

4月上旬から中旬ごろ、夕方から宵の西の低空で、宵の明星の金星とおうし座のプレアデス星団(すばる)が接近して見えます。肉眼でも見えますが、双眼鏡を使うと星の数が増えてさらに楽しめるでしょう。

金星とプレアデス星団が接近


★ 4月20日 次回は7年後 部分日食

4月20日の13時30分ごろから15時30分ごろにかけて、南西諸島、九州南部、四国南部、紀伊半島、伊豆半島、房総半島、小笠原諸島で部分日食が見られます。最大食分は0.15(太陽の直径の15%が隠される)と欠け具合は小さめです。条件が良いとは言えませんが、次に日本で見られる日食は2030年6月1日まで起こりません。インド洋からインドネシア、太平洋などでは金環皆既日食として見られます。日食撮影や観望に行く方は観測のシミュレーションができるエクリプスナビゲータ4がおすすめです。

部分日食


★ 6月上旬 火星とプレセペ星団が大接近

5月下旬から6月上旬ごろ、夕方から宵の西の低空で、火星とかに座のプレセペ星団が大接近して見えます。最接近は6月2日ごろで、火星がプレセペ星団の星々の一つになったかのように見えるほどの超大接近です。肉眼でも見えるが、双眼鏡を使うと星の数が増えてさらに楽しめるでしょう。6月中旬には金星とプレセペ星団が大接近する様子も楽しめます。

火星とプレセペ星団が大接近


★ 6月22日 細い月と金星、火星が接近

6月22日の夕方から宵、月齢4の細い月と宵の明星の金星、火星が接近して見えます。肉眼や双眼鏡での観測や、地上風景を入れた撮影などが楽しめそうです。金星と火星の間隔はこの日以降さらに縮まり、7月1日ごろに2惑星が最接近します。惑星たちと月の動きを毎日眺めるのも楽しいです。

細い月に金星と火星が接近


★ 8月13日 ペルセウス座流星群が極大

8月13日、三大流星群のペルセウス座流星群の活動が極大となります。極大時刻は17時ごろと予測されているので、13日深夜から14日明け方が一番の見ごろになります。細い月が2時半ごろに昇ってきますが月明かりの影響はほとんどないため、好条件で多くの流れ星が楽しめそうです。

ペルセウス座流星群が極大


★ 9月21日 月がさそり座の一等星アンタレスを隠す「アンタレス食」

9月21日の17時ごろから19時ごろ、月がさそり座の1等星アンタレスを隠す「アンタレス食」が起こります。日本国内で見られるのは2009年9月24日以来14年ぶりです。潜入・出現の時刻や月の高度、月の縁のどこに見えるかは観察場所によって異なるので、シミュレーションなどで事前に確かめておきましょう。

アンタレス食


★ 10月29日 部分月食

10月29日の未明から明け方、西の低空で部分月食が起こります。部分食は4時35分から5時53分までです。最大食分は0.12(月の直径の12%が隠される)と欠け具合は小さいです。時刻や欠け具合は全国で同じですが、月の方位や高度は異なるので、自分が観測する場所でどのように見えるか事前に確かめておきましょう。

部分月食


★ 12月15日 好条件のふたご座流星群

ふたご座流星群は12月14日の宵から15日の明け方が見ごろ。月明かりの影響が全くない絶好の条件で、多くの流れ星が楽しめそうです。見晴らしが良いところで1時間あたり30個以上、街明かりがあるような場所でも10個程度は見られそうです。防寒の備えをお忘れなく。

ふたご座流星群


2023年も星空を楽しもう

この記事で紹介する現象以外にも、2023年は楽しみな天文現象がいっぱいです。2023年の天文現象をさらに詳しく知りたい方には「アストロガイド 星空年鑑 2023」がおすすめ。2023年の天文現象をまとめた「天文現象ハイライト」のほか、星空観望会・撮影の特集記事も。卓上カレンダー星空こよみ ASTROGUIDE CALENDAR 2023は自分の予定と星空の予定をセットで見られます。

関連商品

2025年の見逃せない天文現象と星空の様子を紹介したDVD付きオールカラームック。DVDにはシミュレーションソフトやプラネタリウム番組を収録。