口径210mmのニュートン式反射望遠鏡、Askar「N210」発売

このエントリーをはてなブックマークに追加
サイトロンジャパンが、天体写真撮影向けブランド「Askar」の口径210mmのニュートン式反射望遠鏡「N210」を新発売。

【2026年10月9日 星ナビ編集部】

サイトロンジャパンは、Jiaxing Ruixing Optical Instrument社の天体写真撮影向けブランド「Askar(アスカー)」の口径210mmのニュートン式反射望遠鏡「N210」を10 月9日に発売する。

N210は、口径210mmの高精度放物面主鏡と付属の0.95×補正レンズにより、短い露出時間でも淡い星雲の描写に十分な光量が得られる。また、N160と比べて約78%増した集光面積により、より多くの光を集めて淡い天体の信号をとらえやすい。そのほか、非球面の放物面主鏡が球面収差を効果的に除去し、画面全域で均一でシャープな星像が得られる。また鏡面には増反射アルミコーティングを施し、高い反射率による明るくクリアな像を実現する。
N210
Askar「N210」(提供:株式会社サイトロンジャパン、以下同)

■ 発売概要
  • ブランド:Askar(アスカー)
  • 商品名:N210
  • 希望小売価格:オープン価格
  • 予想市場価格:税込26万円前後(※サイトロンジャパンによる予想価格であり、実売価格とは異なる)
  • 直営店「シュミット」価格:税込258,500円
  • 発売日:10月9日(金)
  • その他:天体望遠鏡専門店限定販売品

■ 製品特長

210mmの大口径ニュートン式光学系
  • 口径210mmの高精度放物面主鏡を採用したニュートン式反射望遠鏡。単体では、焦点距離756mm・F3.6、付属の0.95×補正レンズ使用時には焦点距離714mm・F3.4 となり、短い露出時間でも淡い星雲の描写に十分な光量が得られる。
  • N160と比べて集光面積が約78%増。より多くの光を集めることで淡い天体の信号を捉えやすくなり、S/N比と解像感の向上に貢献する。
  • 非球面の放物面主鏡が球面収差を効果的に除去し、画面全域で均一でシャープな星像を結ぶ。
  • 主鏡・副鏡に熱膨張係数が極めて小さいホウケイ酸ガラスを採用。鏡面には増反射アルミコーティングを施し、高い反射率による明るくクリアな像を実現する。

N160とN210
AskarのNシリーズ「N160」と「N210」

光路図
光路図

画面の隅までシャープな星像
  • 周辺のコマ収差を補正する補正レンズを搭載。そのまま撮影に使用できる。
  • 中心部のRMSスポット半径は約3.2μm。APS-Cの最周辺となる像高14mmでも約6.2μmに収まり、430nmから680nmの可視光線のほぼ全域において、画面の中心から隅までシャープな像を結ぶ。

スポットダイアグラム
スポットダイアグラム(画像クリックで表示拡大)

大口径に対応した主鏡・斜鏡の支持構造
  • 主鏡は周囲から均等に支える専用の支持構造を採用。高い剛性により、子午線反転などで鏡筒の姿勢が大きく変わる場面でも光学系の安定を維持し、長時間露光を確実に支える。
  • 主鏡セルには高さ調整ノブと固定ノブを各3組備え、工具を使わずに精密な光軸調整が行える。
  • 斜鏡は短径71mmの大型サイズ。APS-Cセンサーの隅まで豊富な光量を確保し、画面全域で均一な明るさを保つ。
  • 斜鏡の支持部は大口径向けに新設計された一体型スパイダーを採用。軽量ながら剛性が高く、長時間露光を安定して支える。基部には、3本の光軸調整ネジを備え、斜鏡の角度を精密に調整できる。
  • 斜鏡の周囲は黒色のナイロン製カバーで覆われ、迷光を抑えてコントラストを高めるとともに、急激な温度変化や結露のリスクを軽減する。
  • スパイダー先端部に、M4ネジ穴を4か所備え、市販の露よけカバーなどをネジ止めで取り付けることができる。

スポットダイアグラム
(左)主鏡光軸調整、(右)斜鏡・スパイダー

3枚構成エアスペース設計の専用補正レンズが標準付属
  • 0.95×の専用補正レンズが標準付属。3枚構成のエアスペース設計により、ニュートン式特有のコマ収差を効果的に補正し、画面の中心から周辺までシャープで均一な星像を結ぶ。
  • 補正レンズはネジ込み式でフォーカサーにしっかりと固定でき、一般的な差し込み式よりも高い安定性を確保する。
  • バックフォーカスは55mm(M48 ネジ端面から)。厚さ0.1mm・0.2mm・0.3mmのステンレス製調整シムが各2枚付属し、使用する撮影システムに合わせてバックフォーカスを細かく調整できる。

ねじ込み式補正レンズネジ
ねじ込み式補正レンズネジ

軽量・高剛性のカーボンファイバー鏡筒
  • 鏡筒には高強度で軽量なカーボンファイバーを採用。鏡筒重量は、7.9kg(ハンドル・鏡筒バンド・ドブテイルプレート・補正レンズを含めても9.8kg)に抑えられ、口径210mmの反射望遠鏡としては軽量で、遠征撮影にも持ち出しやすい。
  • カーボンファイバーは熱膨張係数が極めて小さく、気温の変化による鏡筒の変形やピント移動を防ぐため、安定した撮影を支える。
  • 鏡筒内面には遮光用の植毛紙が貼り付けられており、迷光を効果的に抑える。
  • 鏡筒側面にはファインダー台座を備え、ガイドスコープなどのアクセサリーを取り付け可能。
デュアルスピード・ラックアンドピニオン式フォーカサー
  • 減速装置つき微動フォーカスノブを備えたラックアンドピニオン式デュアルスピードフォーカサーを搭載。繰り出し量 25mmで、なめらかで精密なピント合わせが可能。
  • ZWO社製EAFをはじめとした各種サードパーティ製電動フォーカサーの取り付けに対応。フォーカサー本体は全体を回転させることができ、電動フォーカサーなどのアクセサリー取り付け時の干渉を防ぐ。
  • フォーカサー基部にはスケアリング調整ネジを備え、フォーカサーの光軸と主鏡の光軸を精密に一致できる。

カーボンファイバー鏡筒とデュアルスピード・ラックアンドピニオン式フォーカサー
(左)カーボンファイバー鏡筒、(右)デュアルスピード・ラックアンドピニオン式フォーカサー(※N210本体以外の機材は別売)

工具不要で扱える鏡筒バンドと多機能ハンドル
  • 鏡筒バンドの固定ノブは手で締められる大型ノブを採用。工具を使わずに素早く着脱でき、軽い力で確実に固定できる。
  • 上部の多機能ハンドルにはファインダーベーススロットを内蔵。持ち運びに便利なだけでなく、各種アクセサリーの取り付け位置としても活用できる。
  • 鏡筒下部には長さ 400mm のドブテイルプレートが付属。市販の多くのマウントに直接取り付けられる。

鏡筒バンドと多機能ハンドル
(左)鏡筒バンド、(右)多機能ハンドル

作例「網状星雲 NGC 6992」、「三日月(クレセント)星雲 NGC 6888」
(左)作例「網状星雲 NGC 6992」、(右)「三日月(クレセント)星雲 NGC 6888」(共通機材:Askar N210 + ZWO ASI2600MC Pro)画像クリックで表示拡大(提供:©娄慧廷)

作例「M27 」、「まゆ(コクーン)星雲 IC5146」
(左)作例「M27」(機材:Askar N210 + ZWO ASI2600MC Air)、(右)「まゆ(コクーン)星雲 IC5146」(機材:Askar N210 + ZWO ASI2600MC Pro)画像クリックで表示拡大(提供:(左)©Ethan Xie、(右)©娄慧廷))

■ 主な仕様
  • 口径:210mm
  • 焦点距離:756mm(補正レンズ未使用時)/ 714mm(補正レンズ使用時)
  • 口径比:F3.6(補正レンズ未使用時)/ F3.4(補正レンズ使用時)
  • 光学系:ニュートン式反射(放物面主鏡)
  • 補正レンズ:0.95× 3 枚構成エアスペース設計
  • イメージサークル:⌀28mm(APS-C まで対応)
  • 副鏡短径:71mm
  • 鏡筒外径:264mm
  • 全長:640mm
  • 鏡筒重量:7.9kg
  • 総重量:9.8kg(ハンドル・鏡筒バンド・ドブテイルプレート・補正レンズ込み)
  • 補正レンズ重量:0.22kg
  • バックフォーカス:55mm(M48 ネジ端面から)
  • カメラ取付けアダプター:M48 アダプター
  • フォーカサー:デュアルスピード・ラックアンドピニオン式
  • 繰り出し量:25mm
  • ドブテイルプレート:長さ 400mm
  • 付属品:鏡筒バンド、多機能ハンドル、400mmドブテイルプレート、0.95×補正レンズ、M58→M48アダプター、調整用シム(0.1mm・0.2mm・0.3mm各2枚)、取扱説明書

〈参照〉

〈関連リンク〉

関連記事