ホイヘンスの着陸成功、地表の最新画像とタイタンの音を公開
【2005年1月17日 NASA Mission News / ESA Cassini-Huygens News / ESA Article Images / ESA News】
土星を周回中の探査機カッシーニから昨年12月25日に放出されたヨーロッパ宇宙機関(ESA)の小型探査機ホイヘンスが、日本時間14日夜、土星の衛星タイタンの大気圏に突入し、数時間後に史上初の着陸に成功した。ホイヘンスに搭載されたカメラが撮影した画像や大気の観測データは、軌道を周回するカッシーニを介して地球へ送信されてきている。
タイタン表面に散らばる石
探査機ホイヘンスから送信されたタイタン表面の画像には、15cm程度の大きさの石か氷塊だと思われるものがあちこちに散らばっている様子が捉えられている。
タイタンの河岸線と陸地
タイタンの大気中を下降しながらホイヘンスが高度16kmから捉えた画像には、陸地から海岸線に向けて流れ込む太く短い河川のような地形が写されている。
一方、上空8kmから捉えられた画像はホイヘンスの周囲360度をカバーする画像となっており、縞のように見える明るい部分は、メタン(またはエタン)の霧と考えられている。暗い部分は河川の流域で、液体の物質が含まれている可能性もあるということだ。
未知の世界、タイタンの音
ヨーロッパ宇宙機関のウェブサイトでは、ホイヘンスが下降中に何度かに分けて録音した音も公開されている。ホイヘンスが有人探査機であれば、乗組員はこのような音を直接聞いたはずだ。実際の音は以下のリンク先を参照のこと。