エクリプスナビゲータ3

よくある質問と回答(FAQ)

エクリプスナビゲータ3の使用法やエラーに関して、よくある質問とその回答をFAQ(Frequently Asked Questions、よく質問される問題)としてまとめました。

該当項目がない、ご案内の手順をお試しいただいたが問題が解決しないといった場合は、ユーザーサポートへお問い合わせください。

| 動作環境 | カメラ(接続) | カメラ(撮影) | GPS | シミュレーション

動作環境

動作確認リストにないカメラについての対応時期は?
キヤノンおよびニコンの主なデジタル一眼レフカメラについて順次動作確認を行っており、確認がとれたものから動作環境のページに掲載いたします。ただし、日食撮影用であることからバースト撮影のできない機種についてはサポートの予定はありません。ご了承ください。
「ステラショット」が正しくインストールされていないと表示されて起動しなくなった。
エクリプスナビゲータ3(体験版を含む)をインストールすると、ステラショットの1.5より前のバージョンは動作しなくなります。大変お手数ですが、1.5以降のアップデータ(無償)を適用してください。
動作確認済みのGPS機種は?
下記について動作確認済みです。(※一部販売終了品あり)
  • 秋月電子通商 USB接続GPSモジュール(GPSデータロガー)GT-730F/L (SiRF)
  • 秋月電子通商 USB接続GPSモジュール(バッテリー内蔵GPSデータロガー)GT-730FL-S
  • GARMIN eTrex Venture HC (※)USBインターフェースを備えたGARMINプロトコルの機種

カメラ(接続)

同一撮影セッションで複数台のカメラを制御可能?
エクリプスナビゲータでは複数のカメラを一度に制御することはできません。複数PCにそれぞれエクリプスナビゲータをインストールする必要があります。またソフト使用許諾契約上、複数PCにインストールしたエクリプスナビゲータから同時に複数のカメラを制御する場合、ご利用数分の「エクリプスナビゲータ3」をご購入いただく必要があります。
エクリプスナビゲータからカメラを接続しようとすると「認識しない」「カメラが見つからない」といったエラーが表示される
下記の対処をお試しください。
  • カメラのデバイスドライバーを入れ直してみる(詳細下記)
  • カメラのファームウェアをアップデートしてみる
  • お使いのセキュリティソフトを一旦OFFにしてみる
    (※セキュリティソフトを無効にする前に必ずネットの接続を遮断しておいてください。また、動作確認後にセキュリティソフトを忘れず再開させてください)
【カメラのデバイスドライバーの入れ直し】
Windows側でカメラを正常に認識できていない可能性がありますので、デバイスマネージャーからカメラドライバをいったん削除したうえでカメラを接続し直してみてください。
  1. カメラとPCをケーブルで接続し、カメラの電源をONにします
  2. Windowsの「デバイスマネージャー」を起動し、「ポータブルデバイス」に表示されるカメラ機種名を右クリックして「削除」します
    カメラのデバイスドライバを削除
  3. 「ハードウェア変更のスキャン」ボタンをクリックして再度カメラを認識させます
    「ハードウェア変更のスキャン」ボタンをクリック
エクリプスナビゲータに接続する前に必要なカメラの設定は?
以下の表の「接続前にカメラ本体で設定」について、カメラのメニューやダイヤルを確認して設定してください。
項目接続前にカメラ本体で設定エクリプスナビゲータの機能で設定備考
撮影(露出)モードM(マニュアル)
記録画質
ミラーアップ撮影しない
連写モードCLまたはCHニコンカメラでレリーズモードダイヤルを持つ機種で設定
フォーカスモードMF(マニュアルフォーカス)カメラレンズで撮影の場合に設定
シャッター速度
絞り○(カメラレンズで撮影の場合)
露出ブラケティングしないカメラのブラケティング機能は使用しない
ISO感度
長秒時ノイズ低減しない
ライブビュー撮影する
オートパワーオフしない
日付/時刻○(日時設定の機能)
カメラとパソコンをUSBケーブルで結線するとカメラの操作ができなくなる。
カメラをUSBケーブルで繋いだ状態(エクリプスナビゲータと未接続)では、カメラ本体の操作に関しては、カメラ側の仕様で以下の状態になります。
キヤノン:すべての操作および撮影することはできません
ニコン:一部のメニュー操作はできますが、露出の変更や撮影することはできません
エクリプスナビゲータで接続した時点で、カメラ本体での露出などの変更やカメラ本体のシャッターボタンを操作できるようになります。
ニコンのカメラに接続すると10秒以上の時間がかかる。
本現象を確認した機種:ニコン D610、D800E
カード内に多数の画像があると機種によって接続までに時間を要します。日食撮影前にカード内の画像をすべて削除しておくことをお勧めします。 また、日食中に何らかのトラブルで再接続が必要になった場合もカード内に多数の画像があると接続までに時間を要します。空の予備のカードを用意しておいて、接続前に交換するなど工夫してください。

カメラ(撮影)

撮影時、「シャッター速度の設定が不正です」というエラーメッセージが表示される。
上記のメッセージは、撮影スケジュール作成後に下記を変更すると表示されます。
  • カメラ本体側の設定の変更(露出設定のステップ)
  • カメラの変更
上記の変更を行った場合、新たに撮影スケジュールを作成し直す必要があります。
通常撮影後、次の撮影で「撮影できませんでした(DeviceBusy)」のエラーメッセージが表示される。
撮影後のカメラ側の処理で、次の撮影を受け付けない状態になっています。撮影詳細ダイアログで、通常撮影の「次の撮影までの待ち時間」を大きくしてください。
ライブビュー撮影後、次の撮影でミラーが上がったままになり次の撮影ができない。
カメラ側でライブビュー状態の復帰に時間を要して、次の撮影を受け付けない状態になっています。撮影詳細ダイアログで、ライブビュー撮影の「次の撮影までの待ち時間」を大きくしてください。
バースト撮影後、次の撮影で「撮影できませんでした(DeviceBusy)」のエラーメッセージが表示される。
カメラがバッファフルになり、次の撮影を受け付けない状態になっています。撮影詳細ダイアログの「バースト撮影後の待ち時間」を大きくしてください。
ライブビュー撮影を設定しても撮影中にカメラのミラーが作動する。
本現象を確認した機種:キヤノン EOS Kissシリーズ、ニコン D5000シリーズ
カメラの機能的な制限でライブビュー撮影をオンにしても撮影中にミラーが作動する機種があります。ミラーの作動により振動が軽減されない場合は、ライブビュー撮影をオフにしてください。なお、ライブビュー撮影をオフにした場合は、次の撮影までの待ち時間が短くなり撮影サイクルを速くすることができます。
ニコンのカメラでバースト撮影を行うと設定枚数を撮影する前に撮影が終了する。
カメラ側の制限によって、機種によってカメラがバッファフル(連写バッファが満杯)になると撮影が終了します。バースト撮影を続ける場合は、複数の撮影スケジュールでバッファを空きを待ってバースト撮影を行ってください。バッファが空いて撮影が可能になるまでの時間は、撮影詳細ダイアログの「バースト撮影後の待ち時間」で設定します。

GPS

GPS受信機がつながらない
GPS受信機を接続できない原因としては以下のようなものが考えられます。それぞれ問題がないかお確かめください。
  • GPS受信機の電源が入っていない
  • GPS受信機の通信プロトコルが NMEA-0183 準拠になっていない、または USB 接続の GARMIN プロトコルではない
    (一部端末メーカーの独自規格での通信には対応しておりません)
  • USB-シリアル変換アダプタなどの必要なデバイスドライバがインストールされていない
  • USB-シリアル変換アダプタが故障している
  • エクリプスナビゲータ側の通信設定(COM ポート番号、ボーレート)が間違っている
PC内蔵GPSがつながらない
PC内蔵GPSを使う場合には、あらかじめWindowsの設定で位置センサー・位置情報を有効にしておく必要があります。設定方法はWindowsのバージョンによって異なりますが、コントロールパネルや設定パネルにあるプライバシー設定等の「位置情報」がONになっていることをご確認ください。
GPS衛星を捕捉できない
以下の点をお確かめください。
  • 建物の中ではGPS衛星からの電波を受信できません。屋外で空の開けた場所でお使いください。
  • GPS受信機の接続を行ってから衛星を捕捉するまでには5分程度かかる場合があります。
GPSから時刻を設定しようとすると「管理者として実行されていない」警告が出る
「GPSの設定」ダイアログで[時刻]ボタンを押すと、「管理者として実行されていないため、PC の時刻をGPSから取得した時刻に合わせられませんでした」と警告が出ることがあります。

GPSを使ってパソコンの内部時計を合わせる機能を使う場合は、エクリプスナビゲータを「管理者として実行」する必要があります。「エクリプスナビゲータ」の起動アイコンを右クリック→[管理者として実行...]を選択して起動してください。
GPSから時刻を取得してもPCの時計が時報から少しずれる
エクリプスナビゲータでは、GPSから時刻の取得を行った場合でも1秒未満の誤差は補正しない仕様になっています。このため、時刻取得を行っても±1秒程度の誤差は残ります。

シミュレーション

写野角の表示をオンにしても星図内に見当たらない、または地平線下から動かせない
[天空表示]ウィンドウで地平線下に写野枠が隠れていることがあります。下記の手順で写野枠を移動してください。
  1. Ctrl+Kを同時に押して太陽を視野の中央に移動する
  2. Shiftキーと写野角ボタン(画像)を同時に押して写野枠を視野の中央に移動する
写野角ボタン
時差/夏時間は考慮されているか?(リアルタイムのアニメーション)
エクリプスナビゲータはUT(世界時)をベースにして動作しますので、PCの時刻がUTに基づいた正しい時刻で、エクリプスナビゲータの観測地が正しく設定されていれば、間違った時刻に撮影を実行してしまう、といったことはありません。GPSで取得される時刻もUTベースなので換算の必要はありません。
時刻を現地時間で表示するにはどうすればよいか?
現地時間(地方標準時)で表示したい場合は、PCの時刻設定で、観測地点のタイムゾーンに設定して、エクリプスナビゲータの「設定」メニュー→「観測地」で、同一のタイムゾーン(夏時間を含める)に設定してください。さらに「時刻」メニュー→「時刻系の選択」で「地方標準時」を選んでください。
UTに換算したPCの時刻が合っていれば、日本時間に設定した状態でリアルタイムのアニメーションを行っても、正しい時刻に撮影スケジュールが実行されます。
食の時刻が他の資料に載っている日食予報と食い違っている
日食の予報は、食が起こる時点での地球自転の遅れ(ΔT = DT - UT)の値を仮定して計算されます。ΔT の大きさは不規則に変動するため、未来の ΔT の値は過去の変動の履歴から推定するしかありません。したがって年月の経過とともに ΔT の推定値は変わります。

エクリプスナビゲータでは、新しい ΔT の予測値に基づく日食予報が発表されるごとに最新のデータをオンラインで配信しています。「設定」メニュー→「データ更新」から最新のデータを入手するようにしてください。
食分の値が他の日食予報と異なっている
これは、皆既食や金環食の間の食分に2通りの計算方法が存在するためです。「設定」メニュー→「環境設定」ダイアログで、どちらの計算方法を採用するかを選択することができます。それぞれの計算方法の詳細については、「環境設定」ダイアログから「ヘルプ」をご参照ください。
第2・第3接触時刻の月縁補正の計算精度は?
日食の接触時刻を計算する際、エクリプスナビゲータでは食分最大地点(Point of Greatest Eclipse)を本影(擬本影)が通過する時刻における月縁プロフィールを用いて第2・第3接触時刻の補正量を計算します。

このため、食分最大地点から離れた場所で観測を行う場合は、月の秤動や地心視差による月縁の変化に伴い、補正時刻に1秒程度の誤差を生じる場合があります。皆既食帯(金環食帯)の南北限界線近くで観測する場合は更にその誤差は大きくなります。あらかじめご了承ください。
標高に合わせて限界線の位置は変わるか?
いいえ。エクリプスナビゲータの地図に描かれる限界線等は標高を 0m として計算されています。実際には限界線が通る経緯度は標高の値に応じて変化します。エクリプスナビゲータの地図を観測地の選定などにお使いいただく場合には、以下の要領で標高に応じた補正を行ってください。
補正方法:太陽高度が θ の場合、標高 0m での限界線を太陽の方位角の方向へ H / tanθ m だけ移動した位置が、標高 H m での限界線となります。