星ナビ機材セレクション
終了しました
「スカイポッド VMC110L」
アストロアーツオンラインショップ特価 99,800円(税込)
終了しました
「スカイポッド経緯台単体」
アストロアーツオンラインショップ特価 78,000円(税込)
星ナビ 2006年8月号
レポート/川村 晶
2006年8月22日
スカイポッドにベストマッチな鏡筒
スカイポッドと同時に発売となったVMC110Lは、スカイポッドとの組み合わせにぴったりなコンパクトな鏡筒である。鏡筒が短いので、デスクトップ脚仕様のスカイポッドとのセット販売がされている。窓辺の机に置いたり、キャンプ場のテーブルに置くなどでの気軽な観望には好適だ。
口径は110mm、焦点距離1,035mmで、ビクセンオリジナルのVMC光学系を採用している。接眼基部にフリップミラーを内蔵し、天頂ミラーを挿入して光路を90度折り曲げた状態と直視とを切り替えることができる。ピント合わせは、主鏡移動で行う方式で、試用機では3分角ほどのミラーシフトが見られた。コンパクトな鏡筒でも、フリップミラーの切り替えレバーやピント合わせのノブは大きめで、操作感は良好だ。
おもしろいのは、副鏡の支持金具である。いわゆるカーブドスパイダーと呼ばれるもので、直線の支持金具では回折像が線状に現れるが、曲線で構成すると回折像が広がり、目立たなくなるというものだ。実際に輝星や木星を眺めてみたが、十字に伸びる光条は認められなかった。また、試用機では、内外像からの判断ではトータルでわずかに過修正気味の光学系のようだった。
リファレンスとして、ビクセンのアポクロマート屈折望遠鏡であるED103S(口径103mm、焦点距離795mm)と比較観望してみたが、やはりコントラストやシャープ感は屈折望遠鏡に分がある印象だ。比較的遮蔽の大きい副鏡や支持金具があるために致し方ないだろう。
スカイポッドVMC110Lのセットは、他社の同カテゴリー、同クラスの望遠鏡一式と比較しても、価格的にそれほど大きな開きはないが、星図が表示可能なコントローラーや鏡筒の交換が簡単に行えるということは大きなアドバンテージである。将来的な拡張性を考えれば、自動導入経緯台としてスカイポッドを選択する理由はじゅうぶんにある。
形式 | VMC式カタディオプトリック |
---|---|
有効径 | 110mm |
コーティング | マルチコート |
焦点距離 | 1,035mm |
口径比(F) | F9.4 |
サイズ | 長さ360mm、外径125mm |
重さ | 2.1kg |
ファインダー | スポットファインダー(等倍) |
接眼部 | 31.7mm(フリップミラー内蔵) |
付属接眼レンズ | PL20mm(52倍、実視界60分)、 PL6mm(173倍、実視界18分) |
TEL 04-2944-4000