日食ソフト「エクリプスナビゲータ Ver.2.5」用日食要素を公開、9月1日アフリカ金環の月縁補正に対応

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日食シミュレーションソフト「エクリプスナビゲータ Ver.2.5」用日食要素データを無償公開しました。2016年9月1日に中部アフリカ~インド洋で見られる金環日食を、月縁形状を補正して正確に再現します。

【2016年8月10日 アストロアーツ

今年9月1日に中部アフリカからインド洋にかけて見られる金環日食は、大西洋に浮かぶアセンション島の北東約800kmの洋上で始まり、ガボン・コンゴ共和国・コンゴ民主共和国を通過してタンザニア南部で食分最大に達し、その後モザンビークとマダガスカル島を通って南インド洋まで続きます。タンザニアのムベヤ近郊では現地時刻11時46分ごろ(日本時間17時46分ごろ)に継続時間3分5秒、マダガスカルのマジュンガでは現地時刻12時39分ごろ(日本時間18時39分ごろ)に継続時間2分20秒の金環食となります。

日食シミュレーションソフト「エクリプスナビゲータ Ver.2.5」は、国立天文台またはNASAが公開している最新の日食要素(ベッセル要素)を用いて食の計算を行います。月縁の形状の影響を補正する機能も搭載され、接触時刻を高い精度で計算したり、ダイヤモンドリングやベイリーズビーズの様子を正確にシミュレーションしたりできます。

今回のデータ更新では、以下の2地点での月縁プロフィールを考慮した時刻補正データを配信いたします。

観測地 経緯度(世界測地系)
食分最大地点(Greatest Eclipse) 東経37度44分45秒、南緯10度40分16秒
マジュンガ(マダガスカル) 東経46度18分24秒、南緯15度43分20秒

マダガスカル・マジュンガで第3接触の際に見られるベイリーズビーズのシミュレーション
マダガスカル・マジュンガで第3接触の際に見られるベイリーズビーズのシミュレーション。日食帯地図や時刻表、天空表示、連続表示など、多角的に日食現象をシミュレーションできる。クリックで拡大

以下の手順でデータの更新を行ってください。データ更新の方法などに関してご不明な点は、サポートページを参照のうえ、不明な点は左記ページからお問い合わせください。

※今回公開した日食要素は国立天文台の相馬充氏によるもので、日本の月探査機「かぐや」の地形データを使って計算した月縁の形状を含んでいます。

〈最新の「アップデータ」のインストール〉

ご注意:データ更新の前に、必ず最新の「アップデータ」をダウンロードの上、インストールしておいてください。バージョンが2.5bより古いと、追加した日食要素が表示されません。アップデートが完了していれば、「ヘルプ」メニュー→「エクリプスナビゲータについて」から表示される「バージョン情報」ウィンドウに「(2.5cアップデータ)」と表示されます。

〈データ更新の手順〉

  1. エクリプスナビゲータを起動し、「設定」メニュー → 「データ更新」を選択します
  2. 「データ更新」ダイアログで、日食名が「2016年09月01日 中部アフリカ・マダガスカル・インド洋金環日食」になっている計3個のデータのチェックをオンにして更新を行ってください(その他の未更新データも必要に応じてチェックをオンにしてください)
  3. 「日食要素」メニューに各日食要素が新しく追加されますので、観測地に合わせていずれかを選んでお使いください

〈エクリプスナビゲータについて〉

「エクリプスナビゲータ Ver.2.5」は、日食にかかわるあらゆる現象を高精度に計算、グラフィック表示する日食観測統合専用ソフトです。詳しくは製品ページをご参照ください。

エクリプスナビゲータご購入ページへ

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天文雑誌「星ナビ」では日食情報センターの石井馨さんによる連載記事「日食カウントダウン」をお読みいただけます。9月号では、来年8月21日のアメリカ横断皆既日食について、現象の概要を紹介しています。ぜひご参照ください。

『星ナビ』2016年9月号

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2017年8月21日の「アメリカ横断皆既日食」の星ナビ協賛ツアーは、セブンカルチャーネットワークとクラブツーリズムより8月下旬から予約開始の予定です。アストロアーツ 天文ツアーページにてツアーパンフレット掲載中です。

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