夜明け前の東の空で水星とリニア彗星が見ごろ
【2002年2月20日 アストロアーツ】2月21日更新
(2月21日更新分)
リニア彗星(C/2000 WM1)に関して以下の修正、追加。
- 光度係数の修正(標準光度6.0等、光度係数10.0)
- 追加画像を公開
(2月20日更新分)
夜明け前の東の空に2つの「すい星」が見えている。「水星」と「リニア彗星(C/2000 WM1)」だ。
まず水星だが、22日に西方最大離角となる。明るさはほぼ0等級で、薄明の中でも比較的見やすいはずだ。ただし、地平高度が低いので、東の低空がよく開けたところで見るようにしたい。また、双眼鏡などを使うとより見つけやすくなるだろう。図は21日の日の出1時間前(東京)における位置を示しており、日が経つにつれて地平高度が下がって見にくくなっていく。
次にリニア彗星(C/2000 WM1)だ。こちらは図を見てもわかるように、今後どんどん地平高度が上がっていく。明るさは約6等級。やはり双眼鏡などを使って見るようにしたい。軌道要素や詳しい位置については以下を参照のこと。夕方の西空に見える池谷・張彗星(C/2002 C1)とともに、一日に2つ彗星を見られるチャンスだ。彗星ファンには睡眠不足の日々が続くことだろう。
<軌道要素>
アストロアーツのダウンロードサービス内の最新軌道要素のページから、リニア彗星や池谷・張彗星などの軌道要素を追加・更新した軌道要素データがダウンロード可能なので、こちらもあわせてご利用いただきたい。(軌道要素データはステラナビゲータVer.5やステラプレイヤーで利用可能。)
近日点通過 | 2002年1月22.67409日 |
---|---|
近日点距離 | 0.5552910AU |
離心率 | 0.9998848 |
近日点引数 | 276.77426度 |
昇交点黄経 | 237.89583度 |
軌道傾斜角 | 72.54992度 |
元期 | 2002年2月15.0日 |
標準光度 | 6.0等 |
光度係数 | 10.0 |
<星図>
<位置推算表>
月日 | 赤経 | 赤緯 | 太陽離角 |
---|---|---|---|
2/21 | 19h25.9m | -29°35' | 43.6°W |
2/23 | 19h25.3m | -27°56' | 45.2°W |
2/25 | 19h24.9m | -26°18' | 47.0°W |
2/27 | 19h24.5m | -24°40' | 48.7°W |
3/ 1 | 19h24.1m | -23°02' | 50.5°W |
3/ 3 | 19h23.8m | -21°24' | 52.4°W |
3/ 5 | 19h23.5m | -19°47' | 54.3°W |
3/ 7 | 19h23.1m | -18°10' | 56.2°W |
3/ 9 | 19h22.7m | -16°34' | 58.1°W |
3/11 | 19h22.3m | -14°57' | 60.1°W |
3/13 | 19h21.8m | -13°21' | 62.1°W |
3/15 | 19h21.3m | -11°45' | 64.1°W |
3/17 | 19h20.6m | -10°08' | 66.1°W |