アンドロメダ大銀河のハローに含まれる星の年齢

【2003年5月13日 HubbleSite - NewsCenter

ハッブル宇宙望遠鏡のACSカメラを使って行なわれた、アンドロメダ大銀河M31のハロー(銀河を取り囲む球状の領域)に含まれる星の年齢に関する研究結果が発表された。

(M31のハローの写真)

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したアンドロメダ大銀河M31のハロー。およそ30万個の星が写されている。クリックで拡大(提供:NASA, ESA and T.M. Brown (STScI))

アンドロメダ大銀河は我々の天の川銀河系から250万光年かなたにあり、銀河系とよく似た大きさや形をしていると考えられている。しかし、ハローに含まれる星の年齢については、銀河系のものとは大きく異なっているようだ。銀河系のハローの星々は110億歳から130億歳ととても古い。一方、アンドロメダ大銀河のハローにもそのような古い星はあるが、およそ3分の1は60億歳から80億歳という若い星々であることが明らかになったのだ。

この違いは一体どこから生じたのだろうか。銀河の衝突によってM31のディスク(円盤)部分の星がハローへとまき散らされた、衝突したほうの銀河が壊された、衝突の際の相互作用にって若い星々が作られた、といった可能性が指摘されているが、真実を知るためにはさらに詳細な観測が必要とのことである。

これまでは、ハローに含まれる星のうちでもっとも明るく大きなものしか観測できなかったが、ACSカメラのおかげで、太陽のような普通の明るさ(大きさ)の星までも観測できるようになった。また、この写真では30万個もの星のほかに数十億光年かなたの背景の銀河も撮影されているが、なんと31等級の銀河まで写っているということだ。

<参照>

<関連リンク>

<関連ニュース>