いて座に本年2個目の新星が出現
【2003年9月22日 VSOLJニュース(114)】
いて座に本年2個目の新星が発見されました。正式名称はまだ確定していませんが、近々命名されるものと思われます。IAUC 8204によれば、発見はオーストラリアのN. J. Brownによるもので、9月17.52日(UT)に写真等級9.2等で検出されています。18.43日にはBrownにより眼視的にも確認され、8.8等と報告されています。
J. D. Westによる天体の精測位置は
18h10m10s.42 -27o45'35".2 (J2000.0) 新星周辺の星図(66KB)
と報告されています。スペクトルによる確認もすでになされており、Fe II型の新星と報告されています。
この位置はVSOLJニュース(103)で紹介されたASAS-3自動望遠鏡も撮像しており、16.07日に10.7等の増光中の姿が捉えられています。この画像はこれまで公開されている中で最も早期にこの天体の増光を捉えたもので、将来の新星発見の早期通報が期待されます。
この天体の出現は9月19日のうちにWilliam Lillerを通じて連絡がありましたが、位置が記されていなかったために同日夕方の日本の観測には間に合わせることができませんでした。VSNETでは以下のページに星図やIAUC公開前のVSNETでの情報交換を公開しています。観測にご利用ください。9月20日現在、眼視等級9.1等程度で報告されています。
http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/vsnet/Novae/nsgr03-2.html