小惑星探査機「はやぶさ」が集めた大量の画像データ、解析へ
【2007年10月25日 NTT西日本】
会津大学とNTT西日本では、NTT西日本の「ひかりグリッド」サービスを利用し、小惑星探査機「はやぶさ」が集めた膨大な画像データの解析を行う実験を10月20日から開始した。
会津大学とNTT西日本は、小惑星探査機「はやぶさ」が集めた膨大なデータの解析を行う実験を10月20日より開始した。
実験にはNTT西日本の「ひかりグリッド」サービスが利用される。このサービスでは、複数の一般家庭のパソコンの余剰能力を集約・連携させることが可能で、スーパーコンピュータ並みの高速処理が実現する。そのため、企業や研究機関が大規模な計算を手軽に行うことも可能となっている。
近年の惑星探査で取得されるデータの量は、膨大だ。そのため、得られた貴重なデータをじゅうぶんに活用するためには、スーパーコンピュータなどの計算リソースと計算アプリケーションが必要とされる。しかし、一般の研究者にとって計算リソースを購入することは、費用や設置スペースの面で、けっして現実的なものではなかった。
そこで、膨大な惑星探査の画像データを効率的に処理するアプリケーションの開発を目指す会津大学では、この課題を解決するため、「ひかりグリッド」サービスの展開を図っているNTT西日本との共同実験を実施することとなった。
実験は来年の3月末まで行われる予定で、地質学的なデータの処理と解析が実施されるほか、短期間で効率的に計算結果を得ることが試みられる。
なお、実験の進捗状況と成果は、2007年10月20日から12月26日まで東京大学総合研究博物館にて行われる特別展示『異星の踏査-「アポロ」から「はやぶさ」へ-』で随時公開される。