板垣さん、梅雨入り直前に立て続けの超新星発見
【2009年6月10日 VSOLJニュース(215)】
山形県の板垣公一さんが、渦巻銀河NGC 7678に超新星2009gaを発見された。板垣さんは、今月1日にも超新星2009fuを発見されたばかりで、立て続けの発見となった。板垣さんの超新星発見は今年4個目、通算では48個目となる。
VSOLJニュースより
9日の西日本に続き、10日には東北地方までの梅雨入りが報じられて、日本のほとんどが雨の季節となりました。その梅雨入り直前に、わずかな晴れ間を活かして、山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんが超新星を発見されました。板垣さんは、今月1日にも超新星2009fuを発見されており、立て続けの発見となります。
板垣さんは、6月8.718日(世界時、以下同様)に60cm望遠鏡で撮影したCCD画像上で、16.2等級の新天体に気づき、翌9.673日に確認しました。天体の位置は以下のとおりで、ペガススの四辺形の内側に位置する渦巻銀河NGC 7678の中心から西に15秒角、南に26秒角の位置にあたります。天体には、超新星2009gaという符号がふられました。
赤経: 23時28分26.78秒 赤緯:+22度24分50.4 秒 (2000年分点) NGC 7678の周辺星図と、DSS画像に表示した超新星
この銀河には、1997年、2002年にも超新星が出現しており、星がたくさん誕生していることをうかがわせます。今後の分光観測により、超新星のメカニズム等が明らかにされることが期待されます。
超新星2009gaの位置
この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。
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