スピッツァーとアルマがとらえた元気で活発な赤ちゃん星
【2013年11月13日 NASA】
NASAの赤外線天文衛星「スピッツァー」が、生まれたての星から噴き出すジェットのようすを赤外線で鮮明にとらえた。
ほ座の方向1400光年彼方の「HH 46/47」は、これまでに多くの研究がなされてきたハービッグ・ハロー天体(注)だ。今年8月にアルマ望遠鏡がサブミリ波で観測し、暗い雲を見透かして地球の方向に向かっているガス流(画面右下方向)をとらえらえたが、今度はNASAの天文衛星「スピッツァー」が赤外線での観測を行った。
観測画像では、生まれたての恒星から噴き出す超音速のジェットが両極方向に広がるようすがわかる。左上方向のジェットはその進む先を妨げる物質が少なく、右下方向のジェットは星間物質の濃い領域にぶつかっている。
「スピッツァーのおかげで、広がる泡のような構造を持つジェットのようすがとても詳しくわかります」(米カリフォルニア工科大学の赤外線処理分析センターのAlberto Noriega-Crespoさん)。
注:「ハービッグ・ハロー天体」 生まれたての星が噴き出すガス流が周辺の星間物質に衝突してできる、明るい小型の星雲状構造