NASA探査機の採取サンプルに太陽系外由来とみられる微粒子
【2014年8月15日 NASA/カリフォルニア大学バークレー校】
NASAの探査機「スターダスト」が地球に持ち帰ったサンプル採取器から、太陽系外からのものとみられる7個の微粒子が見つかった。今後の確認が待たれる。
NASAの探査機「スターダスト」が持ち帰ったサンプル採取器から、太陽系外由来とみられる微粒子が7個見つかった。サイズにより組成や構造に違いが見られ、異なる歴史を経てきたようだ。比較的大きいサイズのものは雪のようにふわふわとしたものが多いという。
恒星間空間からやってきた塵を星間塵と呼ぶが、今回見つかった粒子を星間塵と断定するまでには、酸素同位体比の測定などさらなる調査が必要だという。3つの比較的大きい微粒子(数十μm)は硫黄化合物を含むが、これは星間塵にはありえないという意見もある。
だがもし星間塵であることが確定すれば、史上初のサンプルとなる。粒子の捜索と採取はまだ進行中で、まだまだ見つかるかもしれない。星間塵は年老いた巨星の活動や数百万年前の超新星爆発により生成されると考えられているが、その由来や進化をさらに詳しく探る有力な手がかりになると期待される。
1999年に打ち上げられたスターダストは2004年にウィルド彗星(81P/Wild)のコマに突入し、史上初めて彗星物質のサンプル採取を行った。星間塵の採取は2000年と2002年に行っている。2006年にはサンプル採取器が収められたカプセルを地球に投下し、回収された採取器の分析が続けられている。
探査機「スターダスト」の位置と航路
天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」では、スターダストなど主な探査機の設定日時(運用期間中)における位置や航路を表示することができます。