探査機「ジュノー」、木星を初フライバイ

このエントリーをはてなブックマークに追加
今年7月に木星周回軌道へと入ったNASAの探査機「ジュノー」が、8月27日に第1回目の木星フライバイを実施した。観測機器はすべて正常に稼働したことが確認されている。

【2016年8月30日 NASA

「ジュノー」は7月5日に木星を周回する軌道に投入された。2018年2月末までのミッション期間中に30回以上の木星フライバイ(接近観測)が行われる予定だ。その第1回目が8月27日22時44分(日本時間)に実施され、時速20万8000kmで木星の表面から4200kmまで接近した。

「初のフライバイ時に取得された全データの送信には数日かかるでしょうが、すでに興味をそそられる初期データが送られてきています」(サウスウェスト研究所 Scott Boltonさん)。

ジュノーがとらえた木星
8月27日に70万3000kmの距離からジュノーがとらえた木星(提供:NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS)

まず、ジュノーの搭載カメラ「JunoCam」がとらえた可視光線カメラ画像が2、3週間以内に公開される予定だ。その中には、最高の解像度でとらえられた木星の大気と、初めて観測された木星の南北の極の画像が含まれているはずである。「過去にどの探査機も投入されたことのない(木星の両極を周回する)軌道上から、ジューノは巨大ガス惑星を観測し、新たな木星の全体像を見せてくれるのです」(Boltonさん)。