斜鏡短径は実測で56mmほど。斜鏡の光軸修正機構は、一般的なセンター引きと3本の押しネジによるものだ。支持金具はいわゆるVANE型で、斜鏡は金具に接着されているだけである。接眼部は、鏡筒の真横から45度の角度で取り付けられている。
接眼部は、オーソドックスなロックネジを装備したラックピニオン式だが、スケアリング調整用の機構も装備する。ドローチューブ先端のアイピースホルダーは、2インチサイズと31.7mmアメリカンサイズで交換式。ファインダーは倒立像の9×50。ファインダー脚はアリミゾ方式で、着脱はネジ1本で行える。ファインダーの光軸修正は、Oリングとスプリングを利用したXYネジ方式だ。簡易的だが、軸合わせは簡単だ。
なお、2007年2月5日から25cm F4.8モデルの接眼部はクレーフォード式に変更された。
主鏡セルはシースルータイプで、光軸修正は一般的な3組の押し引きネジを採用。ネジが鏡筒のエンドリングより外側に飛び出していないので、鏡筒を立てて収納する際には安心だ。主鏡セルは、鏡面裏側3か所にコルクシートが配置され、前面からは6つのゴム製のツメで主鏡を押さえている。主鏡の厚みは、実測で約33mmだ。
ホワイティドブの最大の特徴が、垂直軸のハンドルだ。ハンドルは架台の両サイドにあるが、接眼部側にはスラストベアリングを介してハンドルが取り付けられ、適度なフリクションに調整しやすいようになっている。
耳軸側面には、回転をなめらかにするための赤い樹脂製のシートが貼られている。耳軸を支えているのは、架台側板の内側に取り付けられているふたつの白い突起だ。
アイピーストレイも標準装備だ。31.7mmアメリカンサイズ3本と2インチサイズ1本を置くことができる。
水平回転軸は軸としてパイプを通し、ボルトで脱落しないように固定する簡単な構造。滑りやすくするためのテフロンチップが3個、底板の上面に取り付けられているが、架台上部のパーティクルボード下面と直接擦れ合うので、耐久性がやや心配だ。
ホワイティドブを販売する国際光器では、さらに大口径で、ハンドメイドの高級木製ドブソニアン「オメガ」シリーズも販売している。さまざまな口径の機種がそろっているので、興味のある人は問い合わせてみよう。
■WHITEY DOB 25cm F4.8 仕様一覧
有効径 |
250mm |
焦点距離 |
1200mm |
口径比 |
F4.8 |
主鏡/斜鏡材質 |
パイレックス |
鏡筒 |
スチール製 |
接眼部 |
2インチ対応ラックピニオン |
ファインダー |
9倍×50 |
鏡筒径 |
295mm |
鏡筒長 |
1130mm |
架台部外寸 |
φ530mm×745mm |
重量 |
鏡筒部 約13kg |
架台部 約12kg |
総重量 |
約25kg |
付属品 |
アイピース PL10mm(120倍)、PL25mm(48倍)、 絞り枠付き鏡筒キャップ、工具、 アイピースホルダー(2インチ、31.7mm) |
問い合わせ 国際光器(株式会社マゼラン)
〒615-8217 京都市西京区松尾東ノ口町93
TEL 075-394-2625