星座八十八夜 #8 死人も生き返らせた医学の神「へびつかい座」

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〈へびつかい座〉は医学の神アスクレピオスの星座です。ヘビをかかえていますが、このヘビとは別々の星座になっています。

【2023年7月25日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

〈へびつかい座〉は大きくて見つけやすい星座です。〈さそり座〉の上をさがして、大きなホームベース型、あるいは将棋のコマのような形をした星の並びを見つけましょう。将棋のコマのてっぺんにある2等星が、〈へびつかい座〉で最も明るい星であるラスアルハゲです。この星の名前はアラビア語で「へびつかいの頭」という意味で、そのままへびつかいの頭の部分を表しています。

へびつかい座とへび座

星座の起源

古代バビロニアでもこのあたりにヘビと人間の星座があったという説がありますが、へびつかい座との関係はわかりません。ギリシア神話では、〈へびつかい座〉は、死人までも生き返らせた医学の神アスクレピオスをかたどった星座です。そして、アスクレピオスが持つヘビが〈へび座〉です。

星占いでは、太陽の通り道の黄道が通っている12の星座を「黄道十二星座」といいますが、1つ追加して「黄道十三星座」という呼び方をすることがあります。

星座の物語

ギリシア神話では、太陽の神アポロンと人間の娘コロニスの間にできた子がアスクレピオスです。彼はケンタウルス族の弓矢の名人ですぐれた医者でもあった賢者ケイロンによって育てられました。

アスクレピオスは大人になると医者になり、多くの人々の病気を治しました。しかし、どんなに病気を治しても人間はいつか必ず寿命が尽きて死んでしまいます。それを残念に思ったアスクレピオスは不老不死の研究を始め、ついには死者を生き返らせることに成功しました。

ところがこれが黄泉(よみ)の国の王ハデスの怒りにふれ、ハデスに頼まれた天の大神ゼウスの放った雷によって、アスクレピオスは殺されてしまいます。しかし医者として多くの命を救い、ギリシア中の人々から頼りにされていたアスクレピオスの功績は、認めてやらなければなりません。そこで、彼を医学の神として天に上げ、星座にしました。この星座が〈へびつかい座〉です。

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