【レポート】「天体画像処理超入門」と「デジタルカメラ 月撮影入門」の講習会を開催
【2016年4月30日 アストロアーツ】
アストロアーツが池袋コミュニティ・カレッジと共同で毎月1回開催している「アストロアーツ天文講習会」が4月30日(土)に開催されました。4月の講座は「ステライメージ7 天体画像処理超入門」と「デジタルカメラ「月」撮影入門(前編)」の2つです。どちらも大型連休の最中で受講者はやや少なめでしたが、休みを利用して参加した方々は熱心に講師の解説に耳を傾けていました。
午前の部の「ステライメージ7 天体画像処理超入門」は今年1月に開催した講座と同じ内容で、ステライメージ7を購入したものの天体画像処理の手順がわからない方やソフトウェアをうまく使いこなせない入門者を対象にしました。受講者には講師が撮影したオリオン座大星雲(M42)のRAWデータ、ダークデータが配布され、持参したノートPCで講師の説明に従いながら、ダーク画像のコンポジット、RAW現像とダーク補正、バッチ処理によるコンポジットを実際に行いました。さらにレベル調整、オートストレッチ、マトリクス色彩補正などのカラー調整、トーンカーブ調整、マルチバンドシャープの強調処理を行って、天体画像処理の処理の基本を学習しました。
教室の後ろには、講師が実際に使っている天体望遠鏡一式が展示され、講座後、受講者は使用している鏡筒や赤道儀、天体望遠鏡に接続されているデジタル一眼レフカメラ、オートガイダーを興味深く見ていました。
午後の部は「デジタルカメラ「月」撮影入門」でした。こちらは星ナビ2016年1月号から4月号まで連載された「デジタルカメラで月を撮る」の記事をベースに、4月と5月の2回に分けて行う講座です。講師は連載記事を執筆した塩田和生氏が担当しました。
今回の前編では、星景写真風の「風景のなかの月」の撮影方法、構図や撮影場所を決めるのに有効な「ステラナビゲータ」や「カシミール3D」などのソフトウェアの利用方法を解説し、続いて「月のクローズアップ」を行うための機材、それに応じた撮影方法もレクチャーしました。講習の最後には、塩田氏が天体望遠鏡にコンパクトデジタルカメラやデジタル一眼レフを接続するのに必要なリング類を紹介し、さらに実際にそれらを使って接続するところを実演しました。
この講座の続きは5月28日(土)に行います。
次回の天文講習会は5月28日(土)に「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門」と「デジタルカメラ「月」撮影入門(後編)」を行います。
「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門 ~機材の選び方・組み立て方、ステラショットの基礎を学ぼう~」
- 日時:
- 5月28日(土) 10時30分~12時30分
- 場所:
- 池袋コミュニティ・カレッジ
- 講師:
- 古庄 歩(天文ライター・天体写真コンサルタント)
- 講習内容:
- オートガイダーを使って天体撮影を楽しもうと思っている方で、ガイド撮影未体験の方や、すでに行っているもののうまくいかない方を対象にした入門者向けの講座です。機材のセレクトや組み立て、実際の撮影機材を使ってセッティングのコツを学びましょう。最新鋭の撮影ソフト「ステラショット」の使い方も指南します。
「デジタルカメラ 月撮影入門(後編)~月の様々な姿や地形を撮ろう~」
- 日時:
- 5月28日(土) 13時30分~15時30分
- 場所:
- 池袋コミュニティ・カレッジ
- 講師:
- 塩田 和生(天文写真家)
- 講習内容:
- 奥が深い撮影対象である「月」の撮影講座。2回目は、まず月齢によって姿を変える月を様々な切り口でとらえることで、面白さが倍加する撮影方法のポイントを紹介します。また、天体望遠鏡で眺めると楽しめる様々な形のクレーターや山脈・谷など、月の地形の詳細をくっきり写すための最新の機材や画像処理方法について解説します。月の撮影のステップアップを図りたいと思っている方を対象にした内容です。
現在、申し込みを受け付け中です。詳しくは「アストロアーツ 天文講習会」のページをご覧ください。多くの方のご参加をお待ちしております。
〈参照〉
- アストロアーツ: アストロアーツ 天文講習会
〈関連リンク〉
- 池袋コミュニティ・カレッジ: http://www.7cn.co.jp/7cn/culture/cc/
- アストロアーツ:
- アストロアーツ 天文講習会
- 天体画像処理ソフトウェア「ステライメージ」
- 動画で学ぶデジカメ画像処理入門
- 星ナビ.com 2016年1月号から4月号で月撮影について塩田和生さんが連載
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