パンスターズ彗星、カシオペヤ座を通過して周極星に
【2013年4月23日 アストロアーツ】
4月後半はカシオペヤ座周辺を通過中のパンスターズ彗星(C/2011 L4)。北の空でひと晩中見える周極星となり、北極星に近づいていく。
3月10日に太陽に最接近したパンスターズ彗星(C/2011 L4)は、黄道面を南から北に抜け、太陽や地球からどんどん遠ざかっている。現在の明るさは5〜6等級で、双眼鏡でも中型以上のものでないと観察は難しい。
だが、位置としては、明るさの残る日没直後の低い空でしか見えなかった3月〜4月初めに比べると、高くなったぶん見やすくなっている。4月15日〜25日ごろにカシオペヤ座を通過、同時期に北の空でひと晩中見える周極星となった。これからどんどん北極星に近づき、ひと晩で小さな円を描くように動く。
小さいが集光した姿をしており、眼視よりも撮影した方が探しやすく、望遠写真で見ると尾を広げた見事な姿はまだまだ健在だ。標準レンズなど視野が広いカメラでも、空の暗いところで露光を長めにするとぼんやりととらえられるかもしれない。