明かされゆくアイソン彗星の正体 まずは大きさと組成
【2013年12月12日 NASA】
11月29日の太陽最接近で崩壊・消滅したアイソン彗星。その大きさや組成について、新たな研究成果が発表されている。太陽系の果てから彗星がもたらした“おみやげ”を紐解く日々は、今始まったばかりだ。
12月10日に米サンフランシスコで開催された学会で、アイソン彗星の観測成果がいくつか発表された。
まず、今年10月にNASAの火星周回機「マーズ・リコナサンス・オービター」(MRO)が行った観測から、アイソン彗星の核が大きくても1km足らず、おそらく数百m程度だったと推測されることがわかった。2012年9月に発見された当初は数kmと考えられていたが、その他の観測で実はもっと小さい可能性が指摘されていて、近日点通過を無事生き残れるかどうかぎりぎりとみられていた。MROの観測データは、それを裏付けるものとなっている。
また、太陽最接近の際に2つの太陽観測衛星「SOHO」と「STEREO」でとらえられた一方で、酸素の存在を検出する衛星「SDO」では見られなかったことから(画像)、アイソン彗星の核が高温でないと蒸発しないような物質でできていたことが示唆される。彗星核の組成を明らかにする端緒となるものだ。
太陽系の誕生とほぼ同時に「汚れた雪玉」として生まれたアイソン彗星(C/2012 S1)は、太陽系誕生当時の物質をそのまま携えて、数百万年かけて太陽系中心部までやってきた。11月29日に太陽に接近して熱と重力で崩壊し、一気に開かれたタイムカプセルの箱の中身は世界中の望遠鏡によって一斉に観測された。彗星がもたらしたプレゼントを彗星研究者らが手にとり眺める日々が、これからしばらく続く。
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