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12日〜13日にかけて、ペルセウス座流星群がピークをむかえます。

ペルセウス座流星群を見る

彗星の塵が流れ星に

流星(流れ星)は、宇宙に漂う塵が地球に衝突したときに、大気との摩擦によって星のように光る現象だ。その塵がまとまって地球に衝突すると流星群となる。まとまった塵とはどこにあるのか?

答えは彗星の軌道上。周期彗星が太陽に回帰するたびに、彗星自身の身を削って塵をばらまいていき、やがて軌道全体へ帯状に広がっていくのだ。そして、その彗星の軌道と地球の軌道が交差していると、1年に1度ほぼ同じ日に、塵の帯に地球が突っ込むことになる。

ペルセウス座流星群が見えるしくみ

塵を撒き散らす彗星のことを、その流星群の「母彗星」という。ペルセウス座流星群の母彗星はスイフト・タットル彗星だ。この彗星は周期約135年の楕円軌道で太陽のまわりを回っている。

毎年恒例、夏の風物詩

ペルセウス座流星群の活動が特に活発なのは、8月12日の極大日を挟んで前後1日ほどで、1時間あたり30から50個程度の流星が見られる。この群の特徴は、塵が地球に衝突する速度が速いために明るい流星が多く、途中で爆発を繰り返すものもあることだ。まるで宇宙から夏の夜空へ贈られた花火のように派手な流星群なのである。

2012年は月明かりが少なく見つけやすい

13日未明2時ごろ、東京の空

流星群に月明かりは大敵だ。気になる今年の条件だが、極大日となる12日から13日深夜の月齢は24.5。三日月状の細い月が午前1 時前に東の地平線上に顔を出す。放射点が昇る22 時から1 時までは月明かりなしの最高の条件で観望することができ、月が出てからも、細いのであまり影響を受けることなく流星ウオッチングを楽しむことができるだろう。観望に最適な時間は、ペルセウス座が北東の空に姿を見せる22時ごろから明け方まで。見る場所は、できるだけ広い範囲が見渡せる空の暗い場所がベスト。

見る方向はどこでも構わない。放射点の方向を意識しながら、空全体を眺めよう。

おすすめグッズ

流れ星を探している時、流星群の放射点の方向や、気になる星の名前がその場でわかるスマートフォン用星座早見アプリ。電子コンパスやGPSと連動して、かざした方向にある天体の名前を表示します。
□iステラ
iステラ HD(iPad用)
スマートステラ(Android端末用)

ステラナビゲータ9
でペルセウス座流星群を見る

ステラナビゲータ」では、流星群もシミュレーションすることができます。流星群の表示をオンにした状態でアニメーションを実行すると流れ星が流れ、出現頻度も実際のピークの日に合わせてあります(出現率の増加設定も可能)。

流星群の流星は、ある1点から四方八方に放射状に流れるように見え、この1点を「放射点」と呼びます。星図上で放射点を表示して位置を知っておけば、流星がどのあたりからどの方向に飛ぶのか見当をつけるために役立ちます。

実際の流れ星はすぐに消えてしまいますが、ステラナビゲータで「光跡残し」を設定すれば、次々流れ星が飛ぶ跡を残すことができ、写真撮影の構図の検討にも便利です。今年の13日未明は、木星・月・金星が等間隔に並び、さらにそのまわりを冬の1等星が囲みます。月や星の間を流れ星が飛び交うという面白いショットを狙ってみてはどうでしょう(下図参照)。

(※流星群は、「表示形式」が「地平座標」か「星座早見」の時のみ表示できます。下記の方法で流星群の表示ボタンがクリックできない状態になっている時は、設定バーあるいはメニューバーの[設定]から[表示形式]を変更してください)

主な流星群を一括で表示

リボンバーのボタンから、主な流星群16個の表示を一括設定することができる。

リボンバーから流星群を表示

リボンバーの[流星・人工衛星]タブを表示し、[放射点]や[名称]ボタンをクリックすると、星図に主な流星群16個の放射点と名称が表示される。この状態でアニメーションを実行すると、流れ星が出現する。極大日に近づくにしたがって出現数が増す。

[出現確率]では現実に想定される1000倍までの設定が可能で、世紀の大流星雨が再現できてしまう。

ペルセウス座流星群のみを表示

ペルセウス座流星群のみを表示したいときは、下の(A)(B)いずれかの方法で[流星]ダイアログを表示して、流星群を個別に設定する。

↓(A)リボンバーの[流星・人工衛星]タブから[流星]の[詳細]をクリック

リボンバーから[流星]ダイアログを表示
メニューバーから[流星]ダイアログを表示

←(B)メニューバーの[天体]から[流星]をクリック

[流星]ダイアログ

[流星]ダイアログでは、流星群の[表示][放射点][名称]を個別に設定できる。[表示]をチェックするとアニメーションを実行したときに流星が描画される。

流星の光跡を残す

下の(A)(B)いずれかの方法で「光跡残し」の設定をすると、アニメーションを実行させている間、星図に描画された流星が光跡を残す。

設定バーから[光跡残し]に設定

(A)設定バーの[光跡残し]→[アニメ中に残す]をクリック

メニューバーから[光跡残し]に設定

(B)メニューバーの[設定]→[光跡残し]→[アニメ中に残す]をクリック

時間間隔をステップ

[アニメ中に残す]の代わりに[常時残す]を選ぶと、アニメーション中だけでなく時間間隔をステップ(左図)して表示させた場合にも光跡が残るようになる。

撮影の構図を決める

写野角を表示して、星座と併せた構図を検討

写真撮影の構図を検討するために写野角を表示した(リボンバーの[視野・写野]、あるいはメニューバー[天体]→[視野円・写野角])。[表示形式]を、2点間を直線で表現する[心射図法]にしておくのがおすすめだ。

[光跡残し]を使えば流星の飛んでくる方向や角度が一目瞭然なので、放射点と星座の位置からカッコイイ構図を見つけよう。

木星・月・金星との構図

夏の星座を横切る構図や、13日未明の木星・月・金星が等間隔に並んだところに飛ぶ流星など、おもしろいシチュエーションを考えよう。