メシエ天体を制覇せよ! 〜メシエマラソンへの案内〜
メシエマラソンは、総計107個のメシエ天体すべてを、一晩で一気に探訪してしまおうという、かなり過激なメシエ天体の楽しみ方です。1970年代後半に、アメリカの天文雑誌『SKY & TELESCOPE』や『ASTRONOMY』で紹介されてからブームとなりました。
日本では1987年、静岡県に住むアメリカ人のアマチュア天文家A・K・オクセンドル氏が提案し、雑誌『月刊天文』の主催で、同年3月に茨城県の筑波山で開かれたのが最初です。その後、天文同好会や高校・大学の天文部などでも行われるようになりました。
メシエマラソンを行うチャンスは3月中旬から4月上旬の間で、新月に近い週末です。挑戦される方のために、完全版「コース案内」を用意しました。ルートはメシエ天体が集まっている天域を中心に区切られています。マラソンを「完走」せずに、コースの一部だけを試してみたい方にも便利です。
メシエマラソン・タイムテーブル
18時準備
メシエマラソンの条件と
スタート前のチェック
19時スタート
西空に沈みゆく秋の系外銀河を追う
薄明の中、急いで西の空を捜天せよ
20時スタートダッシュ
冬の星雲・星団をイッキに駆け抜ける
大物は双眼鏡で迅速チェックせよ
22時ペースをキープ
北天の春の系外銀河は
順番にかたづける
00時ふんばりどころ
春の系外銀河密集地帯は迷いの森
迷路を最短ルートで走り抜く
02時給水ポイント
昇りくる夏の球状星団を待ちぶせ
夏の球状星団を1ダース
03時ダッシュ
東北東に転じ夏の大三角を強行突破
ゴールに向けて加速
04時ラストスパート
天の川中心のM天体過密地帯に入る
気力で走りきる銀河中心部
05時ゴール目前
薄明に追われながらもあと一息
ゴール直前に最大の難関が待つ
関連リンク
- 星ナビ2011年4月号
- メシエ天体の見え方やデータからカタログ編纂者メシエにまつわるエピソードまで大特集。特別付録「メシエ天体フィールドマップ」付。
- メシエ天体アルバム
- 天体の検索やスライドショーなど機能も充実したiPad用電子アルバム。書籍版もあります。
- DVDではじめる 天体観察入門
- 天体観察の方法だけでなく、双眼鏡や天体望遠鏡の選び方、使い方もガイド。DVD付で入門書におすすめの1冊。
- メシエ天体ガイド
- 星空ガイド
- これだけはおぼえておきたい天文の基礎知識