2025年5月7日 土星の環の消失

このエントリーをはてなブックマークに追加
2025年5月7日、太陽から見て土星が真横を向くため環が暗くなり、環が見かけ上で消失する。

星図

5月7日、土星の環が見かけ上消えてしまう「環の消失」現象が起こる。

土星の環の厚みは数百m程度しかないため、14億km以上も離れた太陽からの光が土星の環を真横から照らすような角度になると環が非常に暗くなり、見えなくなってしまう。このような現象は土星の公転周期の半分にあたる約15年ごとに起こり、前回は2009年8月に起こった。また、土星の環は土星の赤道上に広がっているので、この日は土星の赤道上に太陽が来ることになり、いわば土星の秋分日にあたる。

環の見え方のシミュレーション動画(地球と太陽から見た環の傾き)

この時期の土星は明け方の東の低空にあり、天体望遠鏡での観察は難しいが、来年の半ばごろまでは環が細い状態が続くので、機会があるたびに観察してみよう。なお、3月24日には地球から土星の環を真横に見る位置関係になるという別の理由による環の消失が起こっていて、3月24日から5月7日の間は地球からは環の光っている面が見えないために、環が見かけ上消失した状態になる。

環の見え方のシミュレーション動画(地球・太陽・土星から見た様子)

星ナビ2025年4月号
星ナビ2025年4月号で環消失のメカニズムやタイミング、シミュレーション方法、観察方法などの特集記事(8ページ)を掲載

タグ

〈関連リンク〉