戦後80年 平和を願うプラネタリウム
【2025年8月20日 星ナビ編集部】
戦後80年ということで、さまざまなイベントや番組が作られています。コスモプラネタリウム渋谷(東京都)では9月6日(土)、終戦80周年 平和祈念イベントが実施されます。特別投影「未来への伝言」は、2023年、2024年に投影された「星は繋ぐ」のスペシャルバージョン。前半はウクライナハルキウプラネタリウムのオレナ解説員とご主人のミハイロさんが、開戦直後から祖国を後にして日本で生きるすべを模索し奮闘した3年間の足跡をたどります。後半では、戦争や自然災害の画像および映像のアーカイブ化、AIを用いた戦時中の写真のカラー化に携わる東京大学の渡邉英徳教授が登場。今現在戦火にさらされている地域、さらに80数年前の日本の様子をドームならではの迫力の映像で見ながら、戦争と平和についてお話されます。日本語とウクライナ語のバイリンガル投影で行われるとのことです。
コスモプラネタリウム渋谷にて『星は繋ぐスペシャル ~未来への伝言~』を特別投影。クリックで拡大
多摩六都科学館(東京都)では、水木しげる氏の戦争体験を描いたプラネタリウム番組「水木サンのみた暗闇 ―ぬりかべに遭った夜―」を製作。漫画家・水木しげる氏が記した戦争体験の著作をもとに、人気声優・古川登志夫氏の語りで再現するオリジナル作品です。1944年(昭和19年)の戦地ニューブリテン島での日々を、プラネタリウムの暗闇と6chサラウンド音響とともに追体験する内容となっています。7月、8月の投影は終了しましたが、11月にも3回の投影が予定されています。
多摩六都科学館「水木サンのみた暗闇 ―ぬりかべに遭った夜―」。水木しげる氏の作品から絵や言葉を抽出・再構成し、戦地への航海や兵役の日々での、水木青年のすさまじい戦争体験を描く
80年前の遠い昔の遠い世界の話ではなく、現代の私たち自身の問題として考えなければならない局面にあって、星空は、プラネタリウムは、天文学はこの世界に対して何ができるでしょうか。改めて問い直す機会です。
《終戦80周年 平和祈念イベント『星は繋ぐスペシャル ~未来への伝言~』》
- ■ 日程・場所:
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- 2025年9月6日(土)入場18:50~、19:00~20:30
- コスモプラネタリウム渋谷(東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田12階)
- ■ 料金:
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- 一律2000円
- ■ チケット:
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- 【現地券売機】および【ウェブ】にて前売りチケット発売中
- ■ 詳細・購入:
《終戦80年 水木しげるの戦争体験「水木サンのみた暗闇 ―ぬりかべに遭った夜―」》
- ■ 日程・場所:
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- 2025年11月16日(日)、22日(土)、24日(月・祝)開場17:00、開演17:20(約60分)
- 多摩六都科学館(東京都西東京市芝久保町5‐10-64)
- ■ 料金:
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- 2200円
- ■ 詳細・チケット購入:
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